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こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です。
この記事では、犬の認知症について丁寧に解説しています。
犬の認知症の原因・症状・治療法・余命などを紹介しているのでゆっくりとご覧ください!
犬の認知症予防におすすめのサプリメントもご紹介します。
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・犬の認知症ってどんな病気?
・犬の認知症の原因・症状・治療法・余命は?
・犬の認知症予防におすすめのサプリメントは?
・犬の夜泣きがすごいです・・・どうしたらいいですか?
以上のような、犬の認知症に関する質問にお答えします。
・犬を初めて飼われる方
・愛犬に長生きして欲しい方
・犬の認知症について知りたい方
・犬の夜鳴きや徘徊に悩まれている方
・犬の認知症におすすめのサプリメントを知りたい方
犬の認知症とは
犬の認知症とは、老化に伴って脳の認知機能が徐々に低下し、その結果いくつかの特徴的な行動障害がみられる病気です。
具体的には、認知レベルの低下 (飼い主のことを忘れるなど)や、昼夜逆転や夜鳴きなどの日常生活に
支障をきたすようになった病態を指します。
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認知症の症状
犬の認知症の症状は、大きく以下の5つの特徴が挙げられます。
社会性の低下
犬は社会性を持つ動物です。社会性が低下すると、飼い主さんと上手くコミュニケーションが取れなくなったり
散歩に行っても他の犬に興味を持たなくなる (あるいは攻撃的になる)様子が見られます。
初期にはこれらが「なんとなく反応が鈍い」・
「ボーッとしている」という程度ですが、
最終的には、飼い主さんに対しても無反応になります。
活動性の低下
普段の生活の中でおやつに興味を持たなくなったり1日中寝ているなど、無関心・無気力の状態となります。
見当識障害
脳機能の低下によって、周囲の環境や自分の位置が把握できなくなリます。
狭く暗いところを好むようになる・壁に頭を押し付ける・階段が登り降りができなくなるなどの
様子が見られます。
睡眠サイクルの異常
レム睡眠・ノンレム睡眠のバランスが崩れることで睡眠サイクルの異常が生じます。
結果として、昼夜逆転して昼間の睡眠時間が増え、夜鳴きが増えるなどの症状が現れます。
次第に夜泣きが悪化し、飼い主さん自身の睡眠も妨げられてしまいます。
トイレの失敗
トイレの場所を忘れたりと排泄の制御が効かなくなるため、粗相をする回数が増えます。
症状が進行すると、失禁や寝たきりによる垂れ流しにまで進むこともあります。
犬の認知症の原因
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原因は加齢に伴う脳の萎縮
犬の認知症は、加齢に伴う脳の萎縮・特定のタンパク質の蓄積が原因と考えられますが
正確な原因は未だに不明です。
柴犬は要注意
日本で認知症と診断される犬の7〜8割は柴犬であるという報告があります。
柴犬特有の遺伝的な原因があるのではないかと考えられています。
柴犬を飼育されている方は要注意です。
犬の認知症の治療法
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根本的な治療法はない
認知症の原因は脳の老化であり、一度老化してしまった脳は回復しません。
そのため、自宅での治療は生活環境を整えることが中心となります。
トイレの場所は変更しない
犬の認知症の大きな特徴の一つに、トイレの失敗があります。
老化に伴って視力も落ちてくるため、トイレの場所は常に固定化しましょう。
犬が普段暮らしている場所からトイレまでの距離を短くしたり、
トイレまでジョイントマットを敷いて、足の感触でトイレまで誘導する作戦も効果的です。
夜鳴き・夜間の徘徊には薬も有効
夜鳴きや夜間の徘徊が見られる場合は、日中の散歩の時間を少し増やしてみましょう。
自力で歩けない場合はベビーカーに乗せて外に出かけることも有効です。
日中に疲れを与えることで体内時計が正常な状態に近づきます。
夜間の徘徊や旋回には犬用サークルを使用して、行動範囲を制限しても良いでしょう。
上記の対処を行っても夜鳴きや夜間の徘徊が改善しない場合は
動物病院で抗不安薬や睡眠薬を処方してもらうことも可能です。
一度かかりつけ医にご相談ください。
犬の認知症の予防法
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認知症の原因は脳の老化のため、認知症を完全に予防することはできません。
脳への刺激が重要
しかし、高齢期にできるだけストレスを与えず散歩に毎日行くことで
脳が刺激されて、認知症の進行スピードが緩やかになります。
予防にはサプリメントも有効
DHA、EPA、ビタミン、良質な脂肪酸などは抗酸化作用や抗炎症作用を持つため
これらのサプリメントは、脳の老化スピードを抑制し認知症の予防につながる可能性があります。
以下に獣医師の私が愛犬にも与えているおすすめのサプリメントを紹介しておきます。
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詳しい解説は以下の記事からどうぞ!
≫ 【アンチノールの効果を徹底検証】アンチノールが効果的な5つの理由
認知症になった後の余命は?
認知症になった後の余命は1年程度
小型犬の平均寿命は14〜15歳、大型犬の平均寿命は13歳程度と言われています。
犬の認知症はおおよそ12〜13歳程度で発症することを考えると、
認知症になった後の余命は1年程度と計算できます。
人間からすると1年という時間は短く感じますが、
犬にとっての1年はとても長いものです。
飼い主さんと犬の双方が、残された時間を快適に暮らせるように生活環境を整えることが
最も大切な認知症治療になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事の重要ポイントを以下にまとめました。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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