こんにちは、獣医師ももです。
この記事では、猫のアレルギーについて解説しています。
猫のアレルギーの症状についても分かりやすく解説していますのでゆっくりとご覧ください。
猫にもアレルギーはありますか?
猫のアレルギーの症状・治療法は?
以上のような、猫のアレルギーについての質問にお答えします。
全ての年齢で発症する可能性がある猫のアレルギー。
正しい知識を持って対策しましょう。
犬のアレルギーやアトピー性皮膚炎についてはこちらの記事で解説しています。
≫ 【もうかゆくない!】犬のアトピー性皮膚炎を獣医師が徹底解説【完全版】
・猫のアレルギーってどんな病気?
・猫のアレルギーの種類
・アレルギーとの付き合い方
猫のアレルギーってどんな病気?
猫にアレルギーを引き起こす物質 (アレルゲン)は花粉・ハウスダスト・ダニなどです。
猫のアレルギーの原因
動物の体には、ウイルスや細菌などの有害の異物と戦うためのシステム (=免疫システム)が
存在します。
しかし、アレルギー体質の猫の免疫システムはフードの成分や花粉、ハウスダスト、ダニなどに
過剰に反応してしまいます。
この過剰反応によって引き起こされる症状が “アレルギー症状“です。
猫のアレルギーの症状
猫のアレルギーの症状の多くは、皮膚症状を示します (皮膚がかゆくなり赤みを帯びる)。
その他の症状は嘔吐、下痢、鼻炎など様々です。
アレルギーだと思っていても何か別の病気がみつかるかもしれないので、
半年に1回はかかりつけ医で健康診断を受けましょう。
猫のアレルギーの治療
問診からアレルゲンが特定できれば、そのアレルゲンに
近づかない・取り込まないようにすることが第一です。
しかし、実際の診療では原因となっているアレルゲンを特定することは中々難しいです・・・
そのため、ステロイドとかゆみを抑える薬の飲み薬や塗り薬で症状を抑えます。
猫のアレルギーの種類
アトピー性皮膚炎
猫のアトピー性皮膚炎は、花粉やハウスダストなどに反応して生じる皮膚炎です。
皮膚のかゆみや赤み、脱毛などが特徴として見られますが、
その他のアレルギーと見分けるのは獣医師でも困難です。
夏場の湿度が高い時など特定の状況で症状が悪化することが多いのも特徴の一つです。
部屋に空気清浄機を設置をしたり、定期的にシャンプーをするなどして
皮膚からアレルゲンが侵入するのを防ぎましょう。
食物アレルギー
主に小麦や米などの炭水化物や肉・魚などのタンパク質に対して
体が過剰に反応してしまう結果、発症します。
症状はアトピー性皮膚炎と同様に皮膚炎が現れたり、
下痢や嘔吐などの消化器症状がみられます。
食べ物によく触れる口周りや肛門周りに皮膚炎が現れることが特徴の一つです。
治療は、アレルゲンと考えられる成分を一切含まないフード (除去食)を
1〜2ヶ月与えて、症状が改善するか調べます。
ノミのアレルギー性皮膚炎
ノミの唾液に含まれる成分に過剰に反応してしまい、
カサブタや皮膚の炎症、かゆみ、脱毛などが現れます。
腰や背中付近に症状が出ることが多いです。
完全室内飼いの猫でも、飼い主様に付着したノミが家の中で繁殖する可能性があるため
油断はできません。
治療は、ノミの駆除薬を猫に投与したり、症状に合わせてステロイドなどを使用します。
*ノミだけではなく、蚊やダニに対するアレルギーもあるため
毎年駆虫薬を投与しましょう。
アレルギーとの付き合い方
全ての年齢の猫で突然発症する可能性があるアレルギー。
アレルギーの治療は非常に難しく、生涯にわたって投薬が必要な場合もあります。
まずは焦らずに、かかりつの獣医さんと協力して
アレルギーの原因を探りましょう。
ストレスによって症状が悪化することもあるため、
猫が快適に過ごせる環境作りを頑張ってください!
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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