【3種?5種?毎年打つの?】猫の混合ワクチンの疑問に全て答えます【獣医師解説】

こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です。
この記事では、猫の混合ワクチンについて解説しています。
接種時期やワクチンの値段、3種と5種の違いなどについても分かりやすく解説していますので
ゆっくりとご覧ください。

猫にワクチン接種は必要ですか?
3種と5種の違いは?
接種時期やワクチンの値段は?

以上のような、猫の混合ワクチンについての質問にお答えします。

犬の混合ワクチンについては以下の記事で解説しています。是非お読みください。
≫ 【毎年打つの?6種?8種?】犬の混合ワクチンの疑問に全て答えます【獣医師徹底解説】

目次

猫の混合ワクチンとは

猫の混合ワクチン

大前提として、猫にも定期的なワクチン接種が必要です。
猫におけるワクチンは、基本的に混合ワクチンが主流です。

狂犬病ワクチンは全ての犬で1年に1回の接種が義務付けられているのに対し、
 猫においては義務ではありません。

猫において、ワクチンで予防できる病気は以下の通りです。

・猫ウイルス性鼻気管炎 (コア)
・猫カリシウイルス感染症 (コア)
・猫汎白血球減少症 (コア)
・猫白血病ウイルス感染症 (ノンコア)
・猫クラミジア感染症 (ノンコア)
・猫エイズウイルス感染症 (ノンコア)

・コアワクチン  :感染すると症状が重篤となるものや国内に広く蔓延しているため
          全ての猫が接種するべきワクチン
・ノンコアワクチン:接種は必須ではなく、周囲の生活環境や活動範囲を考慮して判断する
          ワクチン

上記の猫の感染症については以下の記事で詳しく解説しています。是非お読みください!
≫ 【本当に怖い!】気をつけたい猫の感染症【獣医師が徹底解説】

予防したい病気の数と種類により、接種するワクチンが異なるため、
どれを接種したらよいかをかかりつけ医とご相談ください。

混合ワクチンの接種時期

一般に、生後8~9週齢で1回目のワクチン接種をすると良いと言われています。
追加接種(2回目のワクチン)は4週間あけて行う必要があります。

その後は、1年に1回継続的にワクチンを接種する場合が多いです。

3種と5種混合ワクチン

猫の混合ワクチンは、多くの場合3種5種ワクチンを接種します。

3種と5種の違い

3種ワクチンで防げる病気は以下の通りです。

✔︎3種混合ワクチン
・猫ウイルス性鼻気管炎 (コア)
・猫カリシウイルス感染症 (コア)
・猫汎白血球減少症 (コア)

5種ワクチンで防げる病気は以下の通りです。

✔︎5種混合ワクチン
・猫ウイルス性鼻気管炎 (コア)
・猫カリシウイルス感染症 (コア)
・猫汎白血球減少症 (コア)
・猫白血病ウイルス感染症 (ノンコア)
・猫クラミジア感染症 (ノンコア)

猫エイズウイルス感染症に対しては単独ワクチンが存在していましたが、
 国内でのワクチン製造の中止が発表されたため、2024年頃には接種できなくなる予定です。

3種と5種どちらを打つ?

生活環境多頭飼育をされているかどうかによって、
オススメするワクチンが異なります。

一般に、猫1匹を完全室内飼育している場合は3種混合ワクチンで十分でしょう。
猫を複数飼育している、猫が外を自由に出入りしている場合などは5種ワクチンが必要です。

ワクチンの値段

3種混合ワクチンは約3,000〜5,000円、5種混合ワクチンは約5,000〜7,000円程度です。
これに診察料が加わることが多いので、トータルで約1万円程度で接種可能です。
詳しくはかかりつけ医にご相談ください。

混合ワクチンは毎年打つ必要があるの?

日本の動物病院では犬のワクチン同様に、
猫も1年に1回混合ワクチンを接種するパターンが多いです。

しかし、AAFP(全米猫獣医協会)WSAVA(世界小動物獣医師会)のガイドラインでは、
コアワクチン (猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症)は
3年に1回の接種が推奨されています。

猫の健康状態や、生活環境によっても異なりますので
かかりつけ医とご相談ください。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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