こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!
春が終わり段々と気温が上がってくると、
飼い主様からエアコンの温度や熱中症についての以下の様な質問をよく頂きます。
・エアコンをつけるタイミングが分からない
・気温が何度になると熱中症になる?
・エアコンの設定温度は?
・エアコンはつけっぱなしにした方が良い?
・エアコンを使う時の注意点は?
そこで、この記事では現役獣医師で犬や猫と暮らしている私が、
エアコンの正しい使い方を徹底解説します!
ペットと暮らす方は必見の内容です。
合わせて、エアコン以外の暑さ対策グッズのリンクも貼っていますので
気になった方はぜひ確認してみてください!
・エアコンが必要となる気温
・気温が何度を超えると熱中症になる?
・エアコンのおすすめ設定温度
・エアコンはつけっぱなしで大丈夫?
・エアコンを使う時の注意点
・暑さに弱い犬
エアコンの設定温度は25〜26℃が基本
近頃の温暖化で、「何月からクーラーをつけるべき」とは断言することはできませんが
おおよそ5月中旬を超えるとクーラーが必要な日が増えてくる印象です。
人にとって快適なエアコンの温度は27〜28℃と言われていますが、
犬にとって快適な温度はより低い、25〜26℃ほどです。
エアコンの温度設定は温度:25〜26℃、湿度:50%程度に設定しましょう。
28℃を超えると熱中症のリスクが高まる
犬は汗をかいて体温を下げることができません。
そのため、汗をかかない代わりに口を開けて「ハァハァ」と呼吸することで体温を調節しています。
気温と湿度が上がり過ぎると、呼吸による体温調節ができなくなるため
熱中症になるリスクが高まります。
一般的に気温28℃、湿度60%を超えると熱中症になる可能性が高くなるといわれています。
犬がパンティング (ハァハァという浅くて速い呼吸)をせずに
穏やかに過ごしていると快適な気温である証拠です。
夏場はエアコンつけっぱなしで大丈夫!
住んでいる地域、飼っている犬種などにもよりますが、
日中の気温が28℃を超える場合はエアコンをつけっぱなしで出かけて大丈夫です!
エアコンの人感センサーはオフに
最近のエアコンには「人感センサー」が搭載されていて、
人の動きが検知されないと冷房機能を弱めたり、自動的に電源が切れる場合があります。
犬の動きに対しては、「人感センサー」は反応しないため、
この機能が搭載されている場合はオフにしておきましょう。
USB充電式で持ち運びにも便利なペット用の小型エアコンのリンクを貼っておきます。
私も自宅で愛用しており、犬とキャンプやドライブするときに重宝しています。
クーラー病 (冷房病)に気をつけよう
低過ぎる設定温度で長時間エアコンの風に当たると、
犬もクーラー病 (冷房病)になる場合があります。
留守の間にエアコンをつけっぱなしにする場合は、
エアコンの設定温度は26〜27℃程度と少し弱めにしておきましょう。
エアコンを使う時の注意点
エアコンの風が直接当たらないようにする
エアコンを使う時は、エアコンの風が動物に直接当たらないようにしましょう。
エアコンの風が直接当たると、体温が急激に低下する上に
クーラー病や下痢の原因になる場合があります。
エアコンの風向きには十分注意しましょう。
犬が下痢をした時の対処法は以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひこちらも合わせてお読みください!
≫ 【犬の下痢の原因は?】対処法と病院に行くかどうかの基準【獣医師解説】
気温だけではなく湿度にも注意する
夏場はついつい高い気温に注目してしまいますが、
湿度もとても重要な要素です。
特に夏場が高温多湿となる日本では、
湿度が高すぎて体温調節がうまくできないことがあるので
ドライモードも上手く活用しましょう!
エアコン以外の暑さ対策グッズ
扇風機
エアコンと同時に扇風機も使用すると、
空気の対流が生まれて効率的に部屋の温度を下げることができます。
効率的な冷却によって、電気代の節約効果も見込めます。
犬が扇風機に近づいてファンで怪我をするリスクもあるため、
扇風機を使用する際はファンの付いていないタイプをおすすめします。
犬用ひんやりマット
犬用のひんやりマットを使用することで、
体全体がゆっくりと冷却されて快適に過ごすことが可能です。
小型〜中型犬はこれを1枚、大型犬は2枚ほど用意しておくと安心です。
2,000~3,000円程度で購入できる手頃なアイテムですので、
これからの暑い夏にはぜひ用意して頂きたい商品です。
遮光カーテン
太陽の光で直接部屋が暖められることが
室温が上がる主な原因です。
そのため、南向きの部屋や大きな窓を持つ部屋は
遮光カーテンの利用をおすすめします。
暑さに弱い犬
寒冷地域原産の犬
寒冷地原産の犬は暑い環境で生活することに慣れていないため、
非常に暑さに弱い犬種です。
具体的には、
シベリアン・ハスキー、サモエド、セントバーナード、アラスカン・マラミュート、
グレート・ピレニーズなどの犬種です。
これらの犬種は寒冷地で暮らすために、厚い脂肪やフワフワの被毛を持つため
熱中症に要注意です。
厚い被毛を持つ犬
具体的には、
ゴールデン・レトリーバー、バーニーズ、シェットランドシープドッグなどの犬種です。
これらの犬は夏場にダウンジャケットを着ているようなものなので、
エアコンの温度は24〜25℃程度に設定すると良いでしょう。
肥満気味の犬
肥満になると、関節への負担が増加する、呼吸の悪化など
様々な問題が発生します。
暑さにも弱くなるため本格的な夏シーズンが始まる前に
ダイエットを頑張ってみてください!
犬の肥満については以下の記事で詳しく解説しています。
ぜひこちらも合わせてお読みください!
≫ 【気づいた頃にはもう遅い!】犬と猫のための肥満対策完全版【獣医師が徹底解説】
電気代の節約方法
電気代が高騰する中、動物のためにエアコンは毎日使わないといけません。
私が普段から実践している、エアコンの電気代を節約する方法を以下に紹介します!
・2週間に一度のエアコンのフィルター掃除
・エアコンと扇風機を併用する
・風量は自動設定にする
・室外機の吹き出し口を塞がない
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は犬のエアコンの設定温度や
エアコンの正しい使い方について解説しました。
以下の記事では、獣医師が選ぶおすすめのドッグフードを5つ紹介しているので、
こちらの記事もぜひ合わせて読んでみてください!
≫ 【おすすめのドッグフード5選】獣医師推奨の安いドッグフード
以下の記事では、犬のチュールについて徹底解説しているので
こちらもぜひ合わせて読んでみてください。
≫ 【犬のチュールは体に悪い?】犬のチュールおすすめランキング5選
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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