【どうする犬の耳掃除?】犬の外耳炎を防ぐ重要な3つのポイント【獣医師が徹底解説】

こんにちは、獣医師ももです。
この記事では、犬の外耳炎など耳に関する問題について解説しています。
犬の耳掃除の仕方も分かりやすく解説していますのでゆっくりとご覧ください。

犬の耳から臭い匂いがします。
犬が耳をかゆがります。
外耳炎を防ぐ方法を教えてください。

以上のような、犬の耳についての質問にお答えします。

私自身も今から解説するポイントを常に実践しており、
10年以上愛犬は外耳炎になっていません!

✔︎この記事の内容
・外耳炎ってどんな病気?
・外耳炎になりやすい犬種
・外耳炎の治療法
・日ごろのお手入れが重要!

一つずつ順番に解説していきます。

タップできる目次

外耳炎ってどんな病気?

外耳炎を一言で表すと、「外耳から鼓膜までの部分に炎症が起きている状態」です。
犬が外耳炎になると耳が痛くなったりかゆくなったりと、とても不快な状況になります。

外耳炎はとても辛い!

犬にとって最も敏感な器官は鼻 (嗅覚)です。
では、2番目に敏感な器官はどこでしょうか?

答えは、耳 (聴覚)です。
犬は、目(視覚)以上に耳から多くの情報を得ています

外耳炎になると、耳が痛く・かゆくなる上に聞こえづらくなるため、
犬の生活の質は大きく下がってしまいます。

外耳炎の症状

外耳炎の初期症状として、耳がとてもかゆくなります。

そのため、犬はしきりに耳を掻いたり、壁や床に擦り付けます。
あまりのかゆさに泣き叫んだりする子もいます。

さらに進行すると細菌感染も悪化し、耳が赤く腫れてしまいます
この状況では、耳から臭い匂いが発生したり、耳垂れ (耳から黒っぽい液体が出る)がみられます。

外耳炎はしっかり治療しないと再発を繰り返し、重症化することもあるので
とにかく早く動物病院を受診しましょう!

外耳炎になりやすい犬種は?

生まれつきの耳の構造やアトピー体質などの基礎疾患などで
外耳炎になりやすい犬が存在します。

垂れ耳の犬種

ダックスフンドキャバリアなど垂れ耳の犬は、
耳の中の湿度が高くなりやすく細菌が繁殖しやすい状況になってしまいます。

耳の中の毛が多い犬種

トイ・プードルポメラニアンシー・ズーなどの犬種は
耳の中の毛が多く、耳アカが溜まりやすく外耳炎になりやすいです。

耳から汗をよくかく犬種

アメリカンコッカー・スパニエルラブラドールレトリーバーゴールデン・レトリーバー
などの犬種は耳から非常に多くの汗をかきます (耳に汗腺が多いため)。

短頭種 (鼻がつぶれている)犬種

パグフレンチ・ブルドッグボストンテリアなどの犬種は
耳の構造がその他の犬種と大きく異なるため、
耳の中が高温多湿となりやすく外耳炎になりやすいです。

アトピー体質の犬

アトピー性皮膚炎の犬の多くが外耳炎になりやすいという研究結果があります。
アトピー体質の犬の皮膚のバリア機能は低下しており、耳の中で細菌が繁殖しやすいことが
原因だと考えられています。

中でも、柴犬はアトピー体質の子がかなり多いため、外耳炎には注意しましょう。

*犬のアトピー性皮膚炎については、以下の記事で詳しく紹介しています。是非ご覧ください。
》》【もうかゆくない!】犬のアトピー性皮膚炎を獣医師が徹底解説【完全版】

外耳炎の治療法

外耳炎の治療は、耳洗浄をして耳の中の汚れを落とした後に
抗生物質で治療していくのが基本です。

点耳薬には、長時間作用型 (1回の投与で長く効く)と短時間作用型 (薬の持続時間が短い)があります。

長時間作用型の点耳薬の場合

薬の持続時間が長いため、動物病院で耳の中に薬を入れた後は自宅での投薬は不要です。

✔︎こんな方に向いています
・自宅で犬が嫌がることはしたくない
・自分で投薬できるかどうか不安
・病院で全て済ませたい

*デメリットとして、薬の値段が高い傾向にあります。

短時間作用型の点耳薬の場合

薬の持続時間が短いため、ご自宅での薬の投与が必要となります。

✔︎こんな方に向いています
・犬が投薬を嫌がらない
・自分で投薬する自信がある
・自分でしっかりと投薬してあげたい

日ごろのお手入れ方法

外耳炎を防ぐために、自宅でのお手入れがとても重要です。

毎日のお手入れ

毎日、耳の中をしっかり観察して匂いのチェックも行いましょう。
耳の中が腫れている、赤くなっている、黒い耳垂れが垂れている、匂いが臭いなど
異常がないか確認しましょう。

次に、ぬるま湯で濡らしたコットンや綿棒で、耳の入り口や耳周りを優しく拭き取りましょう。

*この時絶対に耳の奥まで指を入れないように注意してください。

毎月のお手入れ

全身をよくチェックし、耳以外にも異変がないか確認しましょう。

✔︎皮膚のトラブルが起きやすい部位
・口周り
・肛門周り、尻尾の付け根
・ワキや股
・指の間

以上の部位は、かゆみや赤みが出やすい場所なので注意して観察しましょう。

異常がなくても、半年に1回は動物病院で健康診断を受けましょう。
思わぬ病気が見つかるかもしれません。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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