【トイ・プードル飼い必見!】トイ・プードルが絶対に気を付けたい病気5選【獣医師解説】

こんにちは、獣医師ももです。
この記事では、トイ・プードルに多い病気を解説しています。
症状や治療法についても分かりやすく解説していますのでゆっくりとご覧ください。

トイ・プードルに多い病気を教えてください。
予防法や症状、治療法を知りたいです。

以上のような、トイ・プードルに多い病気についての質問にお答えします。

✔︎トイ・プードルに多い病気
・心臓病
・糖尿病
・副腎皮質機能亢進症 (クッシング症候群)
・免疫介在性溶血性貧血
・水頭症

一つずつ、丁寧に解説していきます。

目次

心臓病

動脈管開存症

犬では胎児の間、大動脈と肺動脈をつなぐ交通路(動脈管が存在します。

この動脈管は、生まれてすぐに自然に閉鎖します。

ごく稀に、動脈管が閉鎖せずに開いたままになることがあり、
この病態を動脈管開存症と呼びます。

動脈開存症は先天性疾患 (生まれつきの病気)のため、子犬で多い病気です。

✔︎動脈管開存症の主な症状
・よく咳をする
・呼吸が苦しそう
・舌が紫色になっている (チアノーゼ)
・お腹が膨れてきた

動脈管開存症の根本的な治療法は、手術でできるかぎり早期に動脈管を閉鎖することです。

難易度の高い手術であるため、限られた動物病院でのみ手術が可能です。
以上の症状に当てはまる場合はかかりつけ医にご相談ください。

拡張型心筋症・僧帽弁粘液腫様変性

拡張型心筋症と僧帽弁粘液腫様変性は、加齢とともに病気になる確率が高まります

先ほど紹介した動脈管開存症は子犬で問題となる病気ですが、
拡張型心筋症と僧帽弁粘液腫様変性は成犬〜老犬でよく問題となります。

犬の心臓病については以下の記事で詳しく紹介しています。是非お読みください。
≫ 【犬の心臓病】心臓病と診断されたら気をつけるべきこと4選!【獣医師が徹底解説】

糖尿病

トイ・プードルは糖尿病になるリスクが高いです。
トイ・プードルの糖尿病発症のピークは7〜9歳で、高齢のメスに多い病気です。

✔︎糖尿病の主な症状
・水をたくさん飲むようになった
・おしっこの量・回数が増えた
・食欲が増えた
・ご飯をたくさん食べるのに痩せてきた
・目が白く濁ってきた

犬の糖尿病については以下の記事で詳しく紹介しています。是非お読みください。
≫ 【おすすめフードも紹介!】犬の糖尿病の完全版【獣医師が徹底解説】

副腎皮質機能亢進症 (クッシング症候群)

副腎とは、左右の腎臓の近くに存在する小さな臓器です。
副腎は、アドレナリン副腎皮質ホルモンといった
生命維持に必要な重要なホルモンを産生します。

副腎皮質機能亢進症は、副腎にできた腫瘍などの様々な理由で
副腎皮質ホルモンが過剰に産生されてしまう病態です。

✔︎副腎皮質機能亢進症の主な症状
・水をたくさん飲むようになった
・おしっこの量・回数が増えた
・筋肉が減って痩せてきた
・お腹が膨らんできた
・皮膚が薄くなった
・毛が薄くなり、脱毛が増えた

副腎皮質機能亢進症の治療は、その原因によって治療法が異なります。
主な治療法は、①外科手術、②放射線治療、③薬での治療 などがあります。

薬での治療を行う場合、通常生涯の投薬が必要となります

免疫介在性溶血性貧血

免疫介在性溶血性貧血とは、自己の免疫が自らの赤血球を攻撃してしまうことで
赤血球が破壊 ( =溶血 )されて貧血になってしまう病態です。

トイ・プードルでは若い成犬〜中齢犬のメスに多く発生します。

✔︎免疫介在性溶血性貧血の主な症状
・元気・食欲がない
・散歩に行きたがらない
・すぐ疲れるようになった
・歯茎や目の粘膜が白っぽい
・尿の色がオレンジ〜赤色
・体が熱い

免疫介在性溶血性貧血の治療は、飲み薬で過剰に働く免疫系を抑えることが基本です。
貧血が重度な場合は輸血を行うこともあります。

水頭症

水頭症とは、脳の中に体液が過剰に溜まることで
脳が圧迫されて様々な神経症状がみられる病態です。

犬の水頭症の多くは先天性 (生まれつき)の病気であり、
トイ・プードルの発症年齢は3ヶ月未満の場合が多いです。

✔︎水頭症の主な症状
・子犬の頃から常にボーっとしている
・よく眠っている
・周りの犬と比較して知能が低い
・歩き方がふらふらしている
・てんかん発作がみられる
・同じ場所をぐるぐる回っている

治療法は、外科的な治療と内科的な治療に大別されます。

外科的治療では、脳に溜まった体液をお腹の中に排泄するバイパスを設置することが多いです。
内科的治療では、利尿剤ステロイドを用いて溜まった体液を体の外に排泄します。

この記事で紹介した病気や症状以外にも、
トイ・プードルが気をつけるべきものはまだまだあります。

常日頃から愛犬の様子を観察し不安なことがあればかかりつけ医にご相談ください。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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