【獣医師解説】獣医の年収は低い?開業したら儲かるの?

こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です。
この記事では、獣医師のお金事情を解説しています。
獣医師の平均年収や開業した時の年収も分かりやすく解説していますのでゆっくりとご覧ください!

・獣医師って儲かるの?
・獣医師の平均年収は?初任給は?
・開業したらお金持ちになれますか?

以上のような、獣医師の年収に関する質問にお答えします。

この記事はこんな方にオススメ

・獣医を目指している方
・獣医の平均年収や初任給が知りたい方
・開業した時の獣医の平均年収が知りたい方
・獣医の正直な懐事情を知りたい方

✔︎この記事の内容
・獣医の平均年収は687万円、初任給は24〜30万円程度
・開業した場合の平均年収は800万〜1000万円程度
・実は獣医はそこまで裕福じゃない
・年収を上げるにはスキルを磨く
目次

獣医の平均年収は687万円

獣医は一般的なサラリーマンよりは稼げる

厚生労働省の「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、
獣医師の平均年収は37.8歳で約687万円となっています。

平均年収687万円
月給49万円
ボーナスの総額93万円
平均年齢37.8歳
出典:令和4年度賃金構造基本統計調査

もう一つのデータとしては
国税庁が発表した「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、
日本全国の職業の平均年収は2021年(令和3年)で約443万円です。

獣医師の平均の手取りは月40万円、ボーナスは74万円 (1年の総額) 程度と推測できます。

獣医の平均年収:687万円はその他の職業と比較するとやや高めの水準であることが分かります。

一方で、獣医は専門職であり医学部と同じ6年制の大学に通う必要があります。
さらに、卒業に加えて難易度の高い国家試験に合格しなければなりません。

医師の平均年収が約1200万円と獣医師のほぼ2倍近い数字であることを考慮すると
獣医の年収は能力に見合った額ではないと言えるでしょう。

獣医の初任給は24〜30万円程度

6年間大学に通い、国家試験に合格するとそれぞれの進路に分かれます。

獣医としての仕事の幅は極めて広く、
ペットのお医者さん、牛・豚・馬といった家畜のお医者さん、研究者、製薬会社で薬の開発をする人、
検疫所・保健所・農林水産省などで市民の健康を守る公務員
など非常に多岐に渡ります。

動物病院で働く獣医師の初任給は、23万円〜27万円程度が相場になっています。
最近では、これに加えて家賃補助などの福利厚生に力を入れた動物病院も増えてきています。

公務員として働く場合は地方や国の給与体系に従って給料が発生します。
平均的な初任給は25万円程度です。

製薬企業などの大手の会社で研究を行う場合などは初任給が30万円以上であることも多く、
その他の職種よりも大きく稼ぐことが可能です。

全てを平均すると、獣医師の初任給は24〜30万円程度といわれています。

開業した場合の平均年収は1000万円程度

獣医は「高い年収・お金持ち」というイメージを持たれがちな職業です。
おそらく、ペットの治療費が高いためそう感じる人が多いのでしょう。

しかし、獣医は、人の美容整形クリニックと同じで、診療の値段を自由に決められる「自由診療」です。
そのため、国からの補助などはほとんど存在せず医者ほど稼げないのが現状です。

開業した病院が成功すれば年収が数千万円を超えることも

獣医として、大きく稼ぐ唯一の方法と言って良いのが開業することです。

自分の病院を持ち、その病院が繁盛すれば年収は大きく上昇します
実際に私の知り合いでも、開業して5年で年収が5000万円に近い人がいます。

最近は動物業界でも診療の高度化や細分化が進み、
眼科専門クリニックや皮膚専門クリニックなどを開業して大きく稼ぐ獣医も増えています。

一般に開業した場合の年間の売り上げは3000万円程度で、人件費や光熱費を差し引くと
開業時の平均年収は約1000万円程度です。

開業には大きなリスクもある

獣医になって開業したら全員が大儲けできるかというとそんなに現実は甘くありません。

人の歯医者が増えすぎて、コンビニよりも歯科クリニックが多くなっていることはご存知でしょうか?
当然、競争は激化して倒産する歯医者が増えているのです。

獣医も同じで、年々開業する人が増えているため生き残ることが厳しい業界になりつつあります

経営の資金繰りやスタッフの人件費、常に倒産のリスクがあることなどを考慮すると
開業には大きなリスクがあるといえるでしょう。

獣医はイメージされるほど裕福ではない

将来の稼ぎを追求するなら獣医よりも医師を目指そう

先ほど説明した通り、獣医の平均年収:687万円はその他の職業と比較するとやや高めの水準です。

一方で、6年制の獣医大学の学費は私立で1500万円程度であり非常に高額です。
国立大学の学費は350万円程度と比較的安価ですが、私立大学よりも入学難易度がはるかに高くなります

そのため、奨学金を借りて大学に通う学生も多いため、
就職後は奨学金の返済もあって中々裕福な生活はできません。

苦労と求められる学力に獣医の給料が見合わないため、医学部に再入学する学生も多数います。

単純に将来の稼ぎを追求するのであれば、獣医は絶対にオススメしません。

獣医は大変だがやりがいのある仕事

この記事を読んでくださっている方の大半は動物好きな方だと思います。
獣医を目指す子供のほとんどの理由は、「動物が好き」だからでしょう。

動物を治療できる唯一の職業が獣医です。

動物に囲まれて仕事ができ、飼い主さんや農家の方たちから感謝の言葉を頂いた時ほど
嬉しい瞬間はありません。

確かに、苦労に見合ったお給料をもらえないかもしれませんが
それ以上にはるかにやりがいのある仕事が獣医という仕事だと思っています。

獣医として年収を上げるにはスキルを磨くこと

近年は、一つの動物病院に就職せずに複数の動物病院と提携して働く
フリーランス」獣医師が少しずつ増加しています。

自分の好きな時間で働けたり、シフトを自由に組めることが大きなメリットです。
一般の獣医師よりも忙しいことがほとんどですが、大きな額を稼ぎことができます。

このようにスキルが高い獣医師をどの病院も雇いため、
結果として給料が増加していきます。

医療の世界は日進月歩なため、国家試験に合格した途端に勉強をしなくなる獣医は
最新の医療からどんどん取り残されていきます。

獣医として年収を上げるには、コツコツと勉強をして自分のレベルを高める方法が
最も確実で最短な方法といえるでしょう。

まとめ

獣医の平均年収:687万円はその他の職業と比較するとやや高めの水準ですが、
医師ほど稼ぐことは難しいです。

開業すれば倒産のリスクがありますが、成功すれば年収数千万円も可能となります。

獣医師は周囲のイメージほどお金持ちではありませんが、
非常にやりがいのある職業といえるでしょう!

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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