
こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!
皆さんは犬に桃をあげてもよいか迷った経験はありませんか?
夏を迎えると桃が美味しいシーズンとなりますが
桃に関する以下のような質問をよく頂きます。
・犬に桃をあげても大丈夫?
・桃をあげる時の目安量は?
・桃をあげる時の注意点は?
・食物アレルギーがあるけど大丈夫?
そこで、この記事では現役獣医師で犬と暮らしている私が、犬と桃に関する全ての疑問を解説します。
犬と暮らす方は必見の内容です!
合わせてオススメの犬用の桃ゼリーのリンクも貼っておきますので気になった方は是非チェックして
みてください!
・犬に桃をあげても大丈夫!
・犬にあげてもよい桃の目安量
・犬に桃をあげる時の注意点
・食物アレルギーを持つ犬は要注意
・桃を使用したオススメの犬用おやつ
犬に桃をあげても大丈夫!

結論から言うと、犬に桃をあげても大丈夫です!
あげ方はシンプルで、生の桃を軽く冷やして
一口サイズにカットして果肉の部分だけを与えましょう。
*この時、種は絶対にあげないでください。
桃はさまざまな栄養素を豊富に含んでいるため、
おやつ程度にあげるには理想的な果物です。
桃に含まれる成分
桃に含まれる主な有効成分は
カテキン、ビタミンC・E、食物繊維、カリウムなどです。
カテキン
カテキンは、植物の光合成によって作られる「ポリフェノール」の一種で、
赤ワインの色素成分である「アントシアニン」や、大豆の「イソフラボン」などの仲間です。
カテキンは強い抗酸化作用と抗菌作用を持ち、
風邪の予防や、老化防止、血圧低下効果などが期待できます。
ビタミンC・E
ビタミンCは強い抗酸化作用を持ち、風邪の予防や老化防止効果があります。
ビタミンEに含まれる「トコフェロール」と呼ばれる成分には、細胞膜の酸化を防ぐ作用があります。
ビタミンCとビタミンEが互いに作用し合って、
風邪の予防や老化防止効果、免疫力アップといった効果が見られます。
食物繊維
桃に含まれる食物繊維には、糖質の吸収をゆるやかにして食後の血糖値の急激な上昇を抑える作用が
あります。
さらに、悪玉コレステロールを排出したり、便秘の改善、腸内環境を整えるといった効果も見られます。
カリウム
カリウムには、体内の塩分をおしっこに排泄して
体液の浸透圧を調整する作用があります。
結果として、血圧が低下し心臓の負担を和らげます。
一方で、カリウムの過剰摂取は腎臓の負担となります。
手足のしびれや筋力の低下、不整脈などの症状をを
引き起こす危険があるので桃の食べ過ぎには注意してください。
犬も桃が好き
犬は甘味を強く感じる動物です。
桃には、普段のドッグフードでは感じられない甘味成分が含まれるため多くの犬が桃が好きなようです。
上記で解説した有効成分も含まれているため、
犬にとって桃は理想的なおやつといえるでしょう。
桃の1日当たりの目安量

犬に桃を与える場合は、体重に合わせて以下の量を目安にしてください。
*※桃は1個約230g(可食部約200g)の中型サイズとして計算しています。
超小型犬(体重5kg未満)
超小型犬(体重5kg未満)には、
1日当たり50g~100gが適量です。
(桃 0.25個~0.5個)
小型犬(体重5〜10kg)
小型犬(体重5〜10kg)には、
1日当たり100g~150gが適量です。
(桃 0.5個~0.75個)
中型犬 (体重10〜15kg)
中型犬(体重10〜15kg)には、
1日当たり100g~200gが適量です。
(桃 0.5個~1個)
大型犬(体重15〜30kg)
大型犬(体重15〜30kg)には、
1日当たり200g~300gが適量です。
(桃 1個~1.5個)
超大型犬(体重30kg以上)
超大型犬(体重30kg以上)には、
1日当たり200g~400gが適量です。
(桃 1個~2個)
犬に桃をあげる時の注意点

桃をあげる時は果肉の部分だけをあげてください。
種は絶対に与えない
桃の種には「アミグダリン」という成分が含まれています。
アミグダリンが犬の体内に入ると、青酸ガスが発生して食中毒を起こします。
*梅の種にもアミグダリンが含まれています。与えないようにしましょう。
さらに、桃の種を飲み込んでしまうと
消化管にすっぽりとハマってしまい最悪の場合、死に至ることがあります。
桃の皮も消化性が悪いため、取り除く方が良いでしょう。
腎臓病の犬は老犬は要注意
桃にはカリウムが豊富に含まれており、体内の塩分をおしっこに排泄して
体液の浸透圧を調整する作用があります。
しかし、腎臓病の犬や老犬で腎機能が衰えている場合は、カリウムの排出がうまくできない可能性があり危険です。
カリウムや体内の塩分などの電解質バランスはそれぞれの犬で大きく異なります。
腎臓病の犬は老犬に桃をあげる際は獣医師に相談してください。
桃が持つアレルギー性について

桃は消費者庁が「アレルギー症状を引き起こす特定原材料に準ずる20品目」に
リストアップとしている食材で、アレルギー性が比較的高い果物です。
犬も人間同様、桃に対してアレルギー症状を引き起こす可能性があるため、
初めて桃をあげる時は皮膚のかゆみや下痢などの体調の変化がないか注意して、
少しずつ与えるようにしましょう。
桃を使用したオススメの犬用おやつ

ご紹介する桃味の犬用おやつは、「きなり くちどけやわらかゼリー」です。
人工的な甘味料・香料・着色料不使用で、
乳酸菌が配合されているため犬の健康に配慮した
ゼリーです。
人の桃ゼリーや桃ジュースは砂糖が多く使用されており、犬に与えると肥満につながる恐れがあるので与えないようにしましょう。
チキンが好きな犬には、桃入りのささみおやつもオススメです。
値段もお手頃で、持ち運びに便利なため
お散歩の途中にあげるおやつとして最適です!
*チキンと桃にはアレルギー性があるため、
食物アレルギーの犬には与えないでください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は犬に桃をあげてもよいことを解説しました。
以下の記事では、獣医師が選ぶおすすめのドッグフードやキャットフードを
5つ紹介しているので、こちらの記事もぜひ合わせて読んでみてください!
≫ 【おすすめのドッグフード5選】獣医師推奨の安いドッグフード
≫ 【獣医師解説】市販のおすすめキャットフード5選【2023年】
さらに、以下の記事では猫のおやつについて徹底解説しているので
こちらもぜひチェックしてみてください!
≫ 【獣医師解説】猫のオススメおやつを紹介┃あげる頻度は?
≫ 【猫にチュールを毎日あげて大丈夫!】獣医師がチュールを解説
≫ 【なぜ猫はチュールが好き?】チュールに隠された秘密を獣医師が解説
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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