【犬のダニの取り方は?】正しい対処法や予防法を獣医師が解説

【犬のダニの取り方】犬がダニに噛まれた時の対処法

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土の上で走る犬

当サイトの全ての記事は専門性を高めるため
現役の獣医師が監修&執筆しています。

こんな方に最後まで読んでいただきたいです!

・犬にダニがついてしまった方
・愛犬とよくキャンプなどの野外に行く方
・ダニについて詳しく知りたい方

こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!

徐々に暖かくなり、愛犬とキャンプや川遊びに
行かれる方も多いかと思います。

愛犬と外出時、皆様は犬のダニ対策
しっかり行っていますでしょうか?

ダニは日本全国に生息しているため
しっかりとダニ対策をしないと
すぐに噛まれてしまいます。

そこでこの記事では、現役獣医師である私が
犬がダニに噛まれた時の対処法」について、
丁寧に解説していきます!

この記事を最後まで読めば
のダニ対策&対処法
全てが分かりますよ!

犬と暮らす方は家の中でも
しっかりとダニ対策を行ってください。

犬がダニを家の中に持ち込んでしまうからです。

私が愛用しているグッズは「Dr.ダニトル」です!

たったの3,000円でワンシーズン
家をダニから守ってくれます!

目次

犬についたダニの正しい取り方

犬についたダニの正しい取り方

犬についたダニの正しい取り方をご紹介します!

何があっても無理やり引っ張ったり、
潰したりしないでくださいね!

・ダニは絶対に無理に取らない&潰さない
・ワセリンを使うのがベスト
・お酢やアルコールはNG!
・吸血中のダニは自然に取れない

ダニは絶対に無理に取らない&潰さない

犬の皮膚に食いついたダニは、
セメント様物質」という成分で
犬の皮膚と一体化します。

ダニを取ろうと無理に引っ張ると、
ダニの顎が皮膚に残って”しこり”に
なります。
潰すこともダニ体内の細菌やウイルスが
犬の身体に入るのでNGです。

ワセリンを使うのが正解!

犬の皮膚にダニを見つけたら
優しくつまんで払いのけてください。

ダニがポロッと取れたら
まだ噛まれていないということ。

ダニが取れない場合は
既に噛まれている可能性が高いです。

取れない場合は
ワセリン法を試してみましょう!

STEP
たっぷりのワセリンで、
噛まれたところをダニごと覆う。
STEP
そのまま30分ほど放置する。
STEP
ダニをワセリンごと
ガーゼで拭き取る。 

ダニリムーバーを使うとさらに簡単に取れます。

ワセリン法は福岡県薬剤師会の公式HPでも紹介されるほど信頼性のある方法です。

お酢やアルコールはNG!

獣医師ではない方が書いた一部の記事で、
お酢アルコールを使ってダニを取る方法が
紹介されています。

お酢やアルコールを使って
ダニが取れることは確かにありますが、
皮膚や粘膜への刺激作用があるため

非常に危険です。
絶対に真似をしないでください。

ご自宅で試す場合は必ず、
無害なワセリン法から始めましょう。

間違ったネットの情報を鵜呑みにして、損をしてしまわないうように注意してくださいね。

吸血中のダニは自然に取れない

ダニは一度皮膚に食いつくと、
吸血中は絶対に自然には取れません

吸血が終わりお腹いっぱいなると
自然にポロっと取れますが、
長いと1週間以上くっついていることもあります。

万が一ダニが病原体を持っていた場合、長時間くっついているほど
感染確率が高くなります。

ワセリン法で取れなかった場合は、
すぐに動物病院に相談しましょう。

犬の皮膚にダニを見つけたときの対処法

皮膚にくっつくマダニ

愛犬の皮膚にダニを見つけた時の
対処法をご紹介します♪

①ダニが動いている場合

マダニは皮膚の上を歩き回り、
吸血に適した場所をゆっくり探します。

ダニが動いているということは
まだ吸血される前の可能性があります。

ガムテープやピンセットなど
使って、すぐに駆除しましょう。

②ダニが動いていない場合

ダニが動いてないということは、
既に犬の皮膚に食らいついた証拠です。

この状況ではダニを取ることが困難となるため、
先程ご説明したワセリン法をトライしてみてください!

この時、ダニを無理やり除去したり
潰さないように注意しましょう。

全身をくまなくチェックする

大抵の場合、ダニは複数匹くっついています。

犬の体にダニを1匹見つけたら、
他にも4〜5匹はくっついていると
考えてください。

背中や手足だけではなく、
耳の裏お腹周りお尻周りなどを
毛を掻き分けてチェックしましょう。

家に帰ったら飼い主様は
すぐにシャワーで全身を洗い流してください!

④できるだけ急いで動物病院へ!

1匹の寄生であればワセリンを使って
簡単に取れますが、何匹も取るのは大変です。

ダニ由来の感染症のリスクもあるため、
愛犬がダニに噛まれたらできるだけ急いで
動物病院へ行くことをオススメします!

犬がダニに咬まれたときの症状

歯磨きをする犬

犬がダニに咬まれたときの症状を
分かりやすく解説していきます!

・アレルギー反応
・貧血
・発熱
・尿の色が変色する

アレルギー反応

ほぼ全ての症例で、
ダニの唾液がアレルゲンとなり、
アレルギー反応が発生します。

ダニがついた周りの皮膚が赤くなって
痒がる様子が見られるのはアレルギー反応の結果です。

貧血

犬が超小型犬〜小型犬で、
ダニに大量に寄生・吸血された際に
貧血を引き起こす可能性があります。

人間では考えられませんが、
血を吸われすぎて貧血になってしまうのです。

貧血になると、粘膜が白くなったり、
食欲が落ちたりする症状がみられます。

③発熱、尿が茶色っぽく変色する

ダニに噛まれてバベシア症ライム病
SFTSなどの感染症に罹患すると
犬も発熱をしたり、尿が茶色っぽく変色する
ことがあります。

これらの症状が見られた場合は
速やかに動物病院を受診して
ください。

犬についたダニの見つけ方

犬についたダニの見つけ方

犬についたダニを見つけるのは
意外とコツが必要です。
慣れると簡単に探せるように
なりますよ!

・目視だけではなく触ってチェックする
・ダニがつきやすい場所を理解する
・イボやホクロと間違えないで!

目視だけではなく触ってチェックする

犬の体についたダニを探すコツは
目視だけではなく、毛を掻き分けながら
実際に犬の身体に触れながら

特にゴールデンやヨーキーのような長毛種は、
毛の奥に隠れていることが多いので
注意深く触りながらチェックしましょう。

スマホのライトや虫眼鏡を使って
探すとさらに完璧です!

ダニがつきやすい場所を理解する

ダニがつきやすい場所は
皮膚が薄い or 柔らかい部位です。

・顔周り (目のキワ、耳の周り、口周り、顎)
・胸の辺り
・内また (後ろ足の付け根)
・お尻周り
・手足の先

以上の部位にくっついている
ことがほとんどです。

特に念入りに探してあげましょう。

イボやホクロと間違えないで!

ダニは血を吸うと最大1cmほどまで
膨れ上がります。

山口県感染症情報センター公式サイトより画像引用

初めて大きくなったダニを見ると
イボやホクロと勘違いすることがあります。

イボやホクロのようなものが
ある日突然できた場合はダニの可能性が高いです。

犬のダニのオススメ対策法

犬のダニのオススメ対策法

獣医師も実践する
犬のダニ対策法をご紹介します♪

・薬による予防が基本
・市販の虫除けグッズや服を着ることも有効
・草むらや川沿いに近づかない

薬による予防が最も大切

ダニや蚊などの寄生虫の予防は、
動物病院で処方される予防薬を使うことが
最も大切です。

アマゾンや楽天でも購入できますが、
予防シーズンの始めは動物病院で検査を受けて
処方薬をもらうことをオススメします。

ワンちゃんの性格や年齢、
ライフスタイルによって
オススメする予防薬が
異なるからです。

市販の虫除けグッズや服を着ることも有効

予防薬以外にも市販の虫除けグッズや
服を着ることも非常に有効です。

特に洋服を着て皮膚の露出を減らすことは
非常に有効です。
花粉による皮膚炎などの予防にもなります!

草むらや川沿いに近づかない

できるだけダニや蚊が生息する
草むらや川沿いに近づかないようにしましょう。

特に河川敷や笹が生い茂っているような場所は
たくさんのダニは潜んでいます。

草むらや川沿いから帰宅した後は
シャンプーやブラッシングをすると
ダニを取ることができます。

ダニに噛まれることで発生する病気

犬がダニに噛まれることで発生する病気

犬がダニに噛まれることで発生する病気はたくさんありますが
代表的な病気を5つご紹介します!

・SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
・アレルギー性皮膚炎
・バベシア症
・日本紅斑熱
・ライム病

①SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
犬だけでなく人にも感染する病気です。

人の死亡例もある恐ろしい感染症であり、
最大限の注意が必要です。

SFTSは主に西日本での発生が多いですが、
最近では静岡でも発生してるため
今後は全国に拡大していくと予想されます。

犬は無症状なことが多いですが、
人では、約6日~2週間の潜伏期の後に発熱や消化器症状、頭痛、筋肉痛、神経症状、皮下出血や
下血などが見られます。

②アレルギー性皮膚炎

食物アレルギーやアトピー体質の犬は、
ダニのタンパク質に過剰に反応してしまい、
ダニ由来のアレルギー性皮膚炎
発症することがあります。

③バベシア症

バベシア症はマダニが媒介するバベシアという原虫が犬の赤血球に寄生して赤血球を破壊することで
貧血を引き起こす病気です。

犬のバベシア症は2~3週間の潜伏期の後、
食欲の低下や発熱、黄疸、血色素尿、
粘膜の色が白くなるなどの

症状があらわれます。
貧血が重症化すると死亡してしまうことも

④日本紅斑熱

日本紅斑熱はリケッチアという病原体が
原因の病気です。

日本紅斑熱は全国的に発生し、 近年は国内で年間200件を超える発生報告があり、
死亡者も報告されています。

犬では無症状あるいは軽度の発熱、元気食欲の低下などが見られます。

人では高熱、頭痛、倦怠感、全身の紅斑(発疹)が認められ、重症化すると多臓器不全を引き起こし
死亡してしまいます。

⑤ライム病

マダニが媒介するボレリアという細菌によって
引き起こされる病気です。

日本では北海道で比較的多く発生しています

犬では無症状あるいは軽度の発熱、元気食欲の低下などが見られます。

人では、マダニに咬まれた部分から徐々に赤みが広がる「遊走性紅斑(ゆうそうせいこうはん)
や発熱、関節痛、筋肉痛、倦怠感などのインフルエンザ様症状が見られます。

野外に潜むダニ以外の危険な生物

野外に潜むダニ以外の危険な生物

ダニ以外にも犬にとって
危険な生物はたくさんいます。
特に田舎に住んでいる方は
注意してください!

・蚊
・毒ヘビ
・スズメバチ

①蚊 (フィラリア症を媒介)

多くの方が対策済みと思いますが、
蚊はフィラリア症という病気を媒介します。

フィラリアという寄生虫が
犬の心臓や血管に寄生して、
心不全などの重大な病気を引き起こします。
放置すると死に至る恐ろしい病気です。

蚊は4月〜11月にかけて吸血するので、
夏場だけではなく春や秋の対策も重要です!

②毒ヘビ

日本国内で注意すべき毒ヘビは
ニホンマムシ、ヤマカガシ、ハブの3種類です。

中でも、ヤマカガシは毒性が強く、
犬が咬まれると死亡することもあります。

日本の毒ヘビの中で最も毒性が高いヤマカガシは日本全土に生息する
最も毒性が強いヤマカガシは日本全土に生息する
画像引用:日本自然保護協会

犬が毒ヘビに噛まれたら、
犬を興奮させないよう安静にしてください。
 傷口より心臓に近いところをタオルなどで

きつく縛ってから動物病院を受診してください。

③スズメバチ

日本で最も問題となる毒性生物はスズメバチです。

犬がスズメバチに刺されると痛みに加えて、
アレルギー症状 (アナフィラキシー)
発生するため非常に危険です。

スズメバチは5月初旬〜11月中旬
かけて活動します。

中でも、9月~10月頃は最も攻撃的で
危険な時期となります。

田舎に住んでいる方は
毒を吸い出す機械
(ポイズンリムーバー)を
1つ持っていると安心です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事の重要ポイントをまとめました。

・ダニを無理に引っ張らない
・ダニを取るにはワセリンが有効!
・1匹のダニを見つけたら

 全身を触ってチェックする
・ダニは毎月の予防が大切

以下の記事では、話題のプレミアムドッグフードミシュワンモグワンの正直レビューや
大型犬におすすめのプレミアムドッグフード
紹介しているので是非読んでみてください!

犬と猫の超人気おやつ:チュールチュールごはんについても丁寧に解説しています。
興味のある方は以下のリンクからどうぞ!

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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