【猫の健康診断の費用は?】検査内容やオススメ頻度【獣医師解説】

猫の健康診断の費用
猫の健康診断の費用

こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!

最近では猫や犬も、人間と同様に毎年の健康診断を受けることが当たり前となってきました。

猫を飼われている方たちの中でも、猫の健康診断を受けようか迷っている方も多いかと思います。

いざ、猫の健康診断を受けようと思っても様々な疑問がありますよね!

・猫の健康診断の費用の相場は?
・猫の健康診断の検査内容は?
・そもそも猫に健康診断は必要?
・猫が健康診断を受ける頻度は?
・健康診断は猫のストレス?
・何歳から健康診断を受けた方が

 良いの?

そこで、この記事では以上のような猫の健康診断に関する質問に、
現役獣医師である私が丁寧にお答えしていきます!

目次

猫の健康診断の費用の相場

猫の健康診断の費用の相場

まずは猫の健康診断の費用から見ていきましょう!

一般的な猫の健康診断は1〜2万円程度

動物病院やお住いの地域、検査項目の内容などによっても費用は異なりますが、
おおむね10,000円~20,000円程度が目安とされています。

多くのサイトでは「5,000〜10,000円程度」と記載されていますが、
近年は多くの病院で診察代が値上げされており、1〜2万円程度が相場です。

これに加えて、ワクチン接種やアレルギー検査、甲状腺検査などをオプションで行うとさらに費用が発生します。

基本的にペット保険は使えない

基本的には健康診断にペット保険を適用することはできません。

ペット保険では、病気やケガの治療にかかった費用が補償されます。

そのため、健康な状態の時に実施される健康診断はペット保険の補償の対象外となってしまいます。

健康診断で病気が見つかった場合は、それ以降の検査ではペット保険を適用することができます♪

<ペット保険で補償されるもの>
・通院:診察料、治療費、処置料、検査

料、お薬代など
・手術:手術費、手術前の血液検査、手

 術時の麻酔費用、手術後の管理費など
・入院:入院費、入院時の処置料、お薬

 代など

<ペット保険で補償されないもの>
・健康診断
・定期検診
・ワクチン接種

猫の健康診断の検査内容

猫の健康診断の検査内容

続いて、猫の健康診断で主に行われる検査内容をご紹介します!

問診

まずは飼い主様からじっくりと普段の生活の様子などをお聞きします。

問診から病気をある程度予想できることがあるため、非常に大切な検査の一つです。

問診はおおよそ10分程度です。

身体検査

次に、体重や体温測定、視診・触診・聴診を行います。

体重や体温は、猫の発育状態や健康状態、病気の有無を知るうえで、とても重要な情報です。

視診では、体の外観や皮膚、毛並み、目、耳、口の状態などを獣医師の目で確認しながら、
怪我の有無や、皮膚病や外耳炎、歯周病などの病気がないかチェックします。

触診は、獣医師が猫の身体を実際に触って行う診察です。
視診だけでは分からなかったお腹のしこりや触って痛がる部位がないか
などを確認します。

聴診は、聴診器を使って心臓や呼吸時の肺の音を聴く診察です。
心臓や肺などの臓器に異常があれば雑音として聴き取れます。

身体検査は20分程度で終了します。

血液検査

身体検査が終われば、続いて血液検査を行います。

後ろ足や前足から血を少し1〜2mlほど血液を採取して、専用の機械で測定します。

血液検査では、白血球や赤血球、血小板などの血液を構成する成分に異常がないか、
肝臓や腎臓、胆嚢などの臓器に隠れた病気がないか調べることができます。

高齢の猫で多い甲状腺の病気も血液検査で発見することができます。
気になる方は獣医師に相談してください♪

ウンチとオシッコの検査

ウンチやオシッコからも様々な情報を得ることができます。

病院からウンチやオシッコを事前に採取しておくように指示があれば
その指示に従ってください。

ウンチからは寄生虫、腸内細菌の乱れ、消化管からの出血の有無などが、
オシッコからは膀胱炎や尿結石の有無などが分かります。

レントゲン検査

レントゲン検査では、身体の中をダイレクトに見ることができるため、
非常に有効な検査です。

今までの検査で見つからなかった病気が、レントゲン検査で突然発見されるという
ケースもよくあります。

レントゲン検査では、心臓の大きさや肺の状態、臓器の形状、骨折、関節の変形などを調べます。

超音波(エコー)検査

超音波検査とは妊婦さんがよく行う検査で、特殊な機械から超音波を出して
その超音波の跳ね返りから身体の中を画像化します。

痛みや放射線の被爆がないことが大きなメリットですが、
検査をする獣医師のレベルによって精度が大きく異なるというデメリットがあります。

超音波検査では、各臓器の内部構造の異常やしこりの有無、心臓の中の血流などを評価します。

超音波検査は信頼できる獣医師に行ってもらうのが
大きなポイントです!

猫に健康診断は必要か

猫に健康診断は必要か

そもそも猫に健康診断は必要なのでしょうか?

猫にも健康診断は絶対必要!

結論から言うと、猫にも定期的な健康診断は絶対必要です。

医療の基本は、「治療より予防」の時代です。

病気の早期発見や予防のためにも、定期的な健康診断を必ず受けましょう。

病気を早期発見することができれば、治療がしやすく完治する可能性が高いです。

1歳から1年に1回は健康診断を受けよう

子猫、成猫は1歳から1年に1回、
シニア猫 (8歳以上)は半年に1回は健康診断を受けましょう。

一般の飼い主様には関係ありませんが、令和3年6月1日に施行された改正動物愛護法により、

動物取扱業者 (犬や猫を繁殖・販売する事業者)には、年1回以上の獣医師による健康診断の実施

義務付けられることになりました。

最低でも1年に1回は犬と猫に健康診断を受けさせてねという
国からのメッセージです!

猫は病気を隠そうとする

猫は野生の本能から、病気や怪我を他人に隠そうとします。

猫の身体に不調があっても、飼い主様が気づかないことが多いので、
定期的な健康診断を受けることを強くオススメします!

猫は自分の弱みを隠そうとする傾向にあります。

健康診断は猫のストレスになるか

健康診断を受けることが猫のストレスになるのでしょうか?

猫の性格によってはストレスになることも

それぞれの猫によって、性格は大きく異なります。

元野良猫、ビビリな猫、怒りっぽい猫などは、通院や健康診断自体が猫のストレスになってしまいます。

病院に連れて行くという行為が猫には大きな負担となることがあります。

子猫の頃から病院に通って慣れていただくと、
通院のストレスを軽減することができます♪

猫専門の動物病院も増えてきている

待合室で犬と猫が顔を合わせるというのも
猫にとってはストレスであり、大きな問題となっていました。

最近は猫専門の動物病院も増えてきており、スタッフも猫の取り扱いには非常に慣れています。

猫のストレスを少しでも軽くできるように、猫専門の動物病院に通うのも
非常に賢い選択であると言えます。

猫が嫌がって病院に連れていけない場合

猫が病院を嫌がって病院に連れていけない場合

動物病院に連れて行こうとすると
猫が怒ってしまう場合の対処法をご紹介します!

洗濯ネットに入れる

まずは大好きなおやつで猫をおびき寄せて、洗濯ネットに猫を入れてみましょう。

猫は暗くて狭い場所が大好きなので、寝室などでトライしてみると意外と簡単に捕まります。

病院に行くと悟られないように、さりげなくおやつで誘い出すのがコツです!

洗濯ネットに入った猫はコントロールしやすいので
獣医師的にも非常に助かります♪

最低限、ウンチやオシッコだけでも持って行く

どうしても猫を病院に連れて行くことが難しい場合は、
自宅で採取したウンチやオシッコを持ち込むことで、尿検査や便検査に対応してくれる病院もあります。

*必ず事前に動物病院に確認してください。

ウンチやオシッコには、貴重な情報がたくさん詰まっているので
ウンチやオシッコの検査だけでも行う価値は十分にあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事の重要ポイントをまとめました。

・猫にも健康診断は必ず必要!
・一般的な猫の健康診断は1〜2万円程度
・子猫、成猫は1歳から1年に1回、
 シニア猫 (8歳以上)は半年に1回は健康

 診断を受ける
・猫専門の動物病院も増えてきている
・猫が嫌がって病院に連れていけない場

 合は、ウンチやオシッコだけでも検査
 してもらう

以下の記事では、獣医師おすすめのプレミアムキャットフードおもちゃサプリメントを紹介しているので、こちらの記事も合わせて読んでみてください!

犬と猫の超人気おやつ:チュールチュールごはんについても丁寧に解説しています。
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この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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