こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!
皆様は愛犬の夜鳴きで困ったことはありませんか?
・犬が夜中に吠え続けてしまう・・・
・どうすれば犬の夜鳴きを止められるか知りたい。
・犬が認知症になったかもしれない。
このような悩みを抱えている飼い主様は非常に多いです。
犬の夜鳴きは飼い主様自身にも
大きな心理的な負担となってしまいます。
そこでこの記事では、「認知症による犬の夜鳴きの原因や対策」について、
現役獣医師である私が丁寧に解説していきます!
認知症によって犬が吠えてしまう原因と対策
初めに、認知症の犬の夜鳴きについて
詳しく見ていきましょう。
夜鳴きの原因
認知症の犬が夜中に吠えてしまう原因は様々ですが
以下に代表的な原因を紹介します。
・脳内の昼夜のリズムの乱れ
・心理的な不安や混乱
・身体的な不快感
・過去の習慣
脳内の昼夜のリズムの乱れ
認知症の犬は、脳内の昼夜のリズムが混乱することがあります。
夜間に活発になり、昼間は眠ってしまうといった状態が生じた結果、
夜中に吠えてしまいます。
心理的な不安や混乱
認知症の犬は、環境の変化や不安定な状況によって混乱しやすいです。
夜間は静かで暗いため、犬が不安や混乱を感じやすい状況と言えます。
これによって夜中に吠えることがあります。
身体的な不快感
認知症の犬は、オシッコやウンチなどが適切にできないため
身体的な不快感を感じて吠えることがあります。
不快感や痛みが夜間に増す場合、さらに夜鳴きが悪化する場合があります。
過去の習慣
認知症の犬は、過去における行動や習慣に執着することがあります。
夜間に吠える習慣があった場合、その習慣が認知症の進行によって再び表れることがあります。
夜鳴きの対策
認知症の犬の夜鳴きはある程度対策することが可能です。
獣医師が実際に実践する対策を5つご紹介します!
・規則正しい生活リズム
・夜間に安心感を与える
・日中の刺激
・暗闇の軽減
・音や香りを活用する
規則正しい生活リズム
犬の生活リズムを規則正しく保つことはとても重要です。
同じ時間に食事や散歩を行うことで、犬の体内時計を整え、夜間の混乱を減少させることができます。
少しでも良いので日中に散歩に行くことを
オススメします!
夜間に安心感を与える
犬は夜間に不安や混乱を感じることが多いです。
寝る前に犬に十分な愛情と安心感を与えてあげることで、夜間の不安が軽減されることがあります。
犬が寝る場所や環境を快適に整えてあげましょう。
日中の刺激
日中の活動や刺激を増やすことで、夜間の興奮や不安を軽減させることができます。
遊びやトレーニングを通じて、犬の体力と精神的な刺激を増やすよう心がけましょう。
暗闇の軽減
夜間の暗闇が犬の不安を増大させることがあります。
寝る場所にベッドライトをつけておくことで、犬が安心して眠ることができる環境を作ることができます。
音や香りを活用する
リラックス効果のある音楽や香りを使用することで、
犬の不安を軽減させることができる場合があります
ラベンダーの香りや自然の音が出るスピーカーなどを
試してみてください!
夜中に吠えてしまう犬の接し方と注意点
続いて、夜中に吠えてしまう犬と暮らす上での
接し方と注意点をご紹介します!
接し方
認知症で夜中に吠えてしまう犬との接し方は、犬の不安や混乱を軽減し、
安心感を提供することが重要です。
・リラックス環境の整備
・十分な愛情とコミュニケーション
リラックス環境の整備
犬の寝る場所を静かで快適な場所に整えましょう。
明かりを少し残しておいたり、リラックス効果のある音楽を流したりすることで、
犬が夜間に安心して眠ることができる環境を作ることができます。
十分な愛情とコミュニケーション
犬に十分な愛情を注ぎ、コミュニケーションをしっかりとることで、
安心感を高めることができます。
撫でる、話しかける、一緒に過ごすなど、犬との絆を深める時間を作ってあげましょう。
犬の精神状態を良くすることで
夜鳴きは驚くほど改善します!
注意点
認知症で夜中に吠えてしまう犬と接する際には、以下の注意点を心に留めておくことが重要です。
・獣医師の診断を受ける
・忍耐と理解
・安全な環境
・ストレスの軽減
・コミュニケーションの変化に対応する
・家族のサポート
・飼い主様自身のケア
獣医師の診断を受ける
認知症の犬の場合、夜中の吠えの背後には痛みや不快感などの身体的な問題が隠れている可能性もあります。
獣医師の診断を受け、犬の健康状態を常に把握することが大切です。
忍耐と理解
認知症の犬は混乱や不安を感じやすく、夜中に吠えてしまうことがあります。
飼い主様がイライラせず、忍耐強く接することが大切です。
犬の健康状態を理解し、その行動の背後にある
不安や要因を考えるようにしましょう。
ストレスの軽減
環境の変化や刺激が犬の不安を引き起こす可能性があるため、環境の安定性を保つよう努めてください。
認知症の犬の介護では、犬のストレスとなる要因を減少させることが大切です。
コミュニケーションの変化に対応する
認知症の進行によって、犬のコミュニケーション能力が変化することがあります。
犬が過去に理解していた指示や合図が通用しなくなることがあるため、
新しい方法で犬とコミュニケーションを取る方法を模索してみてください。
おやつをあげるなど、今まで以上に
褒めてあげると良いでしょう♪
家族のサポート
認知症の犬との接し方は家族全体で協力して行うことが大切です。
家族間で犬のケアや対応方法について意見を共有し、一貫性を持って対応することが重要です。
飼い主様自身のケア
認知症の犬のケアは時間とエネルギーを要することがあります。
自分自身の健康やストレス管理も大切にし、適切な休息を取ることを忘れないようにしましょう。
犬の夜鳴きの対応は本当に心身がすり減ります。
適度に休むを取って、ノイローゼにならないように
注意してください。
犬の認知症について
次は「犬の認知症」について
詳しく学んでいきましょう♪
犬の認知症の初期症状
犬の認知症の初期症状は、様々な行動やパターンの変化として現れることがあります。
・空間認識ができなくなる
・社会的交流の変化
・睡眠サイクルの変化
・不適切な排泄
・活動性の変化
空間認識ができなくなる
物にぶつかる、グルグルと回る、狭いところに入りこみたがる、壁に頭を押し付ける
などの行動が見られます。
社会的交流の変化
仲の良かった犬と遊ばなくなる、飼い主様に対して反応が鈍くなる、などの
行動が見られます。
初期にはこれらが「なんとなく反応が鈍い」という程度ですが、
認知症の症状が進行すると、飼い主さんに対しても一切反応しなくなります。
睡眠サイクルの変化
認知症の犬は、脳内の昼夜のリズムや睡眠サイクルが混乱することがあります。
夜間に活発になり、昼間は眠ってしまうといった状態が生じた結果、
夜中に吠えてしまいます。
夜鳴きの原因はこの「脳内の昼夜のリズム」や「睡眠サイクル」
の変化が原因です。
不適切な排泄
認知症になると、身体が言うことを聞かなくなり、粗相が多くなっていきます。
認知症が進むと失禁や、寝たきりによる垂れ流しをすることもあります。
活動性の変化
今まで大好きだった散歩に行きたがらない、おやつに反応しなくなる、
様々なことに無関心・無気力になる、などの変化が見られます。
上記の5つの初期症状は
1〜2年かけてゆっくりと進行します。
犬の認知症の予防法
・バランスの取れたドッグフードを与える
・おもちゃを使った脳のトレーニング
・適切な運動と精神的な刺激を与える
・社会的な刺激 (他の犬や人との交流をさせる)
・獣医師による定期的な健康チェック
バランスの取れたドッグフードを与える
中でも「バランスの取れたドッグフードを与える」ことはとても重要です。
私の個人的なオススメは、プレミアムドッグフードである
「モグワン」です。
おもちゃを使った脳のトレーニング
犬の脳を活性化するために、知育玩具を用いた脳トレーニングを取り入れることが有益です。
新しいことを学ぶことで脳を刺激し、認知能力を維持します。
犬の認知症の治療法
残念ながら、現在の医療では犬の認知症を完治させることはできません。
しかし、薬やサプリで症状の進行を抑えたり、症状を軽くすることは可能です。
「愛犬が認知症かも?」と不安な方は、
動物病院で獣医師の診察を受けると良いでしょう。
犬の認知症にオススメのサプリを
2つご紹介します!
8〜10歳から犬は認知症になりやすい
大型犬では8歳を過ぎたら、小型犬では10歳を過ぎたら認知症になるリスクが一気に高まります。
13歳を超えると多くの犬が認知症の予備軍となります。
犬の認知症チェックリスト
・夜鳴きをする
・部屋の壁に頭を押し付ける
・昼夜のサイクルが逆転している
・トイレをよく失敗する
・攻撃性が増した
・その場でくるくる回る、徘徊する
・飼い主様との関係が変化したり、飼い主様との関わりが減った
(例:飼い主様が帰宅しても喜ばなくなった)
・散歩に行きたがらない
・寝てばかりいる
・刺激に対する反応が衰えた(常にぼーっとしている)
・大好きなおもちゃで遊ばなくなった
上記の項目で当てはまるものが増えたら、認知症の可能性が高いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事の重要ポイントをまとめました。
以下の記事では、獣医師愛用のプレミアムドッグフードやおもちゃ、サプリメントを紹介しているので、
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この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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