【AIM30の効果は?口コミは?】獣医師がAIMを徹底解説

猫のAIMのキャットフード
マルカン公式HPより画像引用
この記事はこんな方に最後まで読んでいただきたいです!

・猫と暮らしている方
・猫がシニア期に突入した方
・猫の腎臓病が気になる方
・「AIM」という言葉の意味ををよく知らない方

こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!

皆様は「AIM」(読み:エー・アイ・エム)という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

近年、猫の宿命である腎臓病の治療にAIMというタンパク質が有効であることが発表され
大きな話題となりました。

これまでは治療が難しかった猫の腎臓病ですが、このAIMの発見により
猫が30歳まで生きる時代」が来るとまで言われています。

猫のAIM研究の第一人者で東京大学教授・宮崎 徹 氏の「猫が30歳まで生きる日」は
猫と暮らす全ての人に読んで頂きたい素晴らしい本です。

私の愛読書でもあり、5回以上は読み直しています!

普段の猫の診察の中で以下のような質問を数多く頂きます。

猫のAIMってなに?
猫のAIM30の効果や口コミは?
猫のAIM30はどこで買えるの?値段は?
腎臓用の療法食とどちらがオススメ?
AIM30がオススメされる猫はどんな猫?
AIMを用いた薬の実用化はいつ?
腎臓病の猫が気をつけることは?

そこでこの記事では、猫のAIMとは何かAIM30の効果や口コミ・購入場所・値段
AIM薬実用化のタイミングや予想費用などを詳しく解説します!

この記事では以下のような疑問を解決します!

この記事を読んでくださっている読者の方はペット保険に加入していますか?

私は毎日動物病院で働いていますが、動物の医療費は本当に高く、
ペット保険に入っておけばよかった・・・」と後悔する飼い主様を何百人と見てきました。

数々のペット保険がありますが、獣医師である私が自信を持ってオススメするペット保険が、epetです!

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必ずペット保険に加入して安心した愛犬ライフを送ってくださいね!

目次

猫のAIMとは

マルカンの猫のAIM入りフード
マルカン公式Twitterより画像引用

AIMは体内のゴミを掃除する「掃除機」

AIMは、もともとは体内の不要なものを食べる細胞 (=マクロファージ)を
長生きさせるタンパク質
として発見されました。

さらなる研究でAIM自身も体内で掃除機の役割をしていることが分かりました

猫をはじめとするネコ科動物では、AIMが生まれつきほとんど機能しないため
体内の不要なゴミを掃除することができずに腎臓病になってしまいます。

AIM治療では、猫の体内に人工的に作ったAIMを注射し、溜まったゴミを綺麗にします。

人や犬はAIMのおかげで体内が常にお掃除されています。
猫はこの ”掃除機” が生まれつき壊れているイメージ!

AIMでネコの寿命が2倍に!?

多く猫は5〜6歳ごろから段々と腎臓の数値が悪くなっていき、12〜13歳ごろに慢性腎臓病になってしまいます。

猫の死因1位である腎臓病をAIMを用いて治療することができれば、
猫の寿命は2倍になり、30歳まで生きられる」とまで言われています。

まだまだ始まったばかりのAIM治療ですが
早期の実用化に期待です!

猫のAIMフード (AIM30) の効果や口コミ

マルカンの猫のAIM入りフード
マルカン公式HPより画像引用

現在、「AIM30」という猫のAIM関連フードがマルカンから販売されています。

「AIM30」という名前は、健康維持にアプローチするアミノ酸(A-30)が配合されていることから命名され、
30という数字は「猫が30歳まで生きて欲しい」という願いが込められています。

AIM30の効果

結論から言うと、素晴らしい総合栄養食ですが猫の寿命を30歳まで伸ばす効果はありません。

そもそも、AIM30シリーズのフードにはAIM製剤(AIMの薬)が入っている訳ではありません

実際に、商品のパッケージには「愛猫の健康維持にアプローチするアミノ酸(A-30)が配合されている
という旨の表記がされています。
A-30はAIMの働きをサポートする効果が期待できるアミノ酸です。

キャットフードには通常の主食である総合栄養食と、
特定の病気の悪化を防ぐために特別に作られた療法食の2種類があります。

AIM30シリーズは療法食ではなく総合栄養食であるため、
AIM30シリーズを与えれば猫の腎臓病が治る」という考えは誤りです。

今後、AIM製剤が実用化されてAIM30シリーズにAIMが配合されれば
非常に期待できる療法食になること間違いなしですね!

・AIM30シリーズは猫の健康に配慮した素晴らしい総合栄養食。
・AIM製剤は含まれていないため、
 AIM30シリーズを与えたからといって猫の腎臓病が治るわけではない。

自己判断で、獣医師から処方された腎臓病用の療法食から
AIM30シリーズに切り替えることは絶対にやめましょう。

AIM30の口コミ

AIM30の口コミを調査すると、

AIMが含まれていないから意味が無い」、
リンが制限されておらず危険

といった否定的な口コミを多く見かけました。

しかし、AIM30は慢性腎臓病を治療するための療法食ではなく総合栄養食であるため、
リンが制限されていないことは当然です。

確かに腎臓病の猫にリンは良くありませんが、
通常の猫にはとても大切な栄養素です。
個人的にはAIM30はかなりオススメのフードですよ!

繰り返しになりますが、AIM30は総合栄養食であるため、

元気な猫に普段使いとして与えることで健康をサポートするフード」であることを忘れないでください!

・AIM30は子猫や元気な成猫に普段から与えることで健康を維持する。
・慢性腎臓病への治療効果は今のところなし。
・慢性腎臓病の猫には腎臓病用の療法食を与える!

猫のAIMフード (AIM30)の購入場所と値段

猫のAIMフード (AIM30)の購入場所と値段

次にAIM30の購入場所と値段をしっかり解説していきます♪

オススメ購入場所はAmazonや楽天

AIM30はホームセンター、ドラッグストアなどで販売されていますが
非常に人気商品であるため店舗では売り切れていることが多いです。

Amazonや楽天市場でも定価で購入できますので、オンラインでの購入をオススメします!

Amazonや楽天ではポイントも貯まります♪

避妊去勢の有無や、年齢によって異なるタイプが販売されているので
愛猫に合ったものを購入してくださいね!

値段

AIM30のおおよその値段は以下の通りです。

600g:982〜1080円
1.2kg:1980〜2000円

その他のブランドのスペシャルキャットフードと比較すると
比較的安い値段で購入できます。

1.2kgタイプもありますが、まずはお試しということで
600gから購入されることを強くオススメします。

AIM30がオススメされるケース

AIM30がオススメされるケース

AIM30の使用をオススメできるケースは以下の通りです。

・健康な猫 (腎臓病などの大きな基礎疾患なし)
・カリカリフードを食べてくれる猫
・食物アレルギーを持たない猫
・AIMに興味があり、今後AIM入りフードを試してみたい飼い主様

AIM30には小麦やトウモロコシ、多種類の動物原料が含まれるため
食物アレルギーを持つ猫は注意してください。

腎臓病の猫には腎臓用の療法食がオススメ

ロイヤルカナンの猫の腎臓サポート

AIM30は療法食ではなく総合栄養食であるため、
すでに腎臓病になっている猫には適していません。

すでに腎臓病になっている猫には、世界的動物用品メーカーの
ロイヤルカナン 腎臓サポート」を最もオススメします!

・腎臓サポートは慢性腎臓病の猫に与えることを目的として
 特別に調整された食事療法食
・リンの含有量を減らし、高消化性のタンパク質が含まれる

ほぼ全ての動物病院で使用される「腎臓サポート」。
製品のクオリティも完璧です!

カリカリタイプと、パウチ加工のウェットタイプがありますが
個人的には真ん中の12個入りパウチがオススメです!

AIM関連のオススメおやつ

AIM入りチュール

獣医師の私が厳選したAIM関連のおやつを3つご紹介します!

for AIM チュール シリーズ

猫の定番おやつであるチュールにも、AIMを活性化させるアミノ酸を配合した製品が発売されています。

*療法食ではなくおやつであるため、与えれば腎臓病が治癒するというものではありません。

・将来的な腎臓病のリスクを軽減させたい猫
・腎不全ステージ1~2の進行が緩やかな状態の猫

上記のような猫に普段から与えることをオススメします!

AIM30 トリーツ シリーズ

AIM30は総合栄養食だけではなく、おやつシリーズもあります。

・猫の腎臓の健康維持のため、マグネシウム・リン・カルシウム量が調整されている
・食物繊維の配合により体内の毛玉を無理なく排泄できる
・オメガ3脂肪酸を含んだアマニ油が皮膚・被毛の健康をサポートする

猫のしつけやご褒美に最も使いやすい固形状のおやつです!

AIM30 サプリメント

アミノ酸「A-30」を摂取できる粉末のサプリメントです。

いつものフードに混ぜるだけで手軽に健康維持をサポートすることができます。

使いやすい個包装のスティックタイプで7本入りで1週間分です (1日1本目安)。

7本入りで706円と非常に安いことが大きなポイント♪

AIMを用いた薬の実用化は2030年ごろと予想

AIMの薬

薬の認可はとても長い道のり

腎臓病と闘う猫の飼い主様の多くが、
早くAIMの薬が実用化されて腎臓病が治療可能な病気になるように」と願っています。

動物の薬は一般的に約5〜10年の開発期間がかかります。

開発に成功してからも国の承認が必要で、承認のためには薬の安全性や有効性を
臨床試験で証明しなければなりません。

AIMの薬の開発はほぼ完了しており、残るは臨床試験をクリアするだけです。

臨床試験から実際の薬の販売までは最短でも5~6年はかかるため、
AIMを用いた薬の実用化は最短でも2030年ごろと予想します。

AIMを用いた薬の費用

費用の予想は、1〜3万円の注射を月に1回程度打つ必要があると仮定して
薬代だけでも1年で12〜36万円かかります。

そこに診察料や血液検査代が発生するため
1年間で総額50万円ほどの費用がかかると予想できます。

腎臓病の猫が気をつけたい3つのこと

腎臓の解剖図

腎臓は全身の血液をろ過して、老廃物をおしっことして体の外へ排出する役割を持ちます。

腎臓病になると、腎臓のろ過機能が落ちてしまって老廃物が体に溜まってしまいます

腎臓病の猫が気をつけたいポイントは以下の3つです。

①タンパク質や塩分、リンの摂りすぎに注意する
②常に新鮮な水を飲めるようにする
③できる限りストレスを与えない

タンパク質や塩分、リンの摂りすぎに注意する

タンパク質を多く摂り過ぎると、腎臓からしか排泄することができない尿素やクレアチニンなどが体内で増加し、腎臓への大きな負担になります

引用:ADPKD.JP

タンパク質の他にも、塩分やリンの摂りすぎも腎臓に負担をかけてしまいます。

腎臓病用の療法食はタンパク質や塩分、リンがしっかりと制限されているため
腎臓への負担を軽減することが可能です。

常に新鮮な水を飲めるようにする

腎臓は体の水分量をコントロールするはたらきも持ちます。

体内の水分量が減ってしまうと腎臓に負担がかかるため、
猫が常に新鮮な水を飲めるようにすることが大切です。

猫はあまり水を飲まない生き物であるため、飼い主側が積極的に水を飲むように誘ったりして
脱水を防ぎましょう。

自動給水機を設置すると猫はより多くの水を飲むようになるため、
腎臓病の猫には自動給水機をオススメします!

私が実際に使用して使用感が素晴らしかった自動給水機をご紹介!

できる限りストレスを与えない

猫は非常にストレスに弱い生き物です。

猫がストレスを感じると、膀胱炎などの病気になりやすくなります。

腎臓にも大きな負担がかかるため、腎臓病の猫には特にストレスを与えないように注意しましょう。

おもちゃで一緒に遊んであげると、猫はストレスを発散することができるので
以下の記事もぜひチェックしてみてください!

まとめ

台所でくつろぐ4匹の猫

いかがでしたでしょうか?

今回は、猫のAIMやAIMフードの効果、AIMを用いた薬の展望などについて紹介しました。

以下の記事では、獣医師おすすめのキャットフードおもちゃを紹介しているので、
こちらの記事もぜひ合わせて読んでみてください!

超人気おやつ:チュールについても丁寧に解説しています。
興味のある方は以下のリンクからどうぞ!

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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猫のAIMのキャットフード

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