こんにちは、獣医師もも (＠juishi_momo) です！
夏の風物詩の一つといえば花火大会ですよね。
愛犬と一緒に花火を楽しみたいと思う飼い主様も多いかと思います。
実は、犬と花火を見にいくのはとても危険であるということをご存知でしょうか？
最悪の場合、死亡する例も報告されています。
そこでこの記事では現役獣医師である私が、愛犬と花火を見にいく危険性、
犬が花火や雷の音を怖がる理由や対処法、怖がっている犬を落ち着かせる方法などについて解説します！
この記事では以下のような疑問を解決します！
・犬を花火大会に連れていっても大丈夫？
・犬が花火大会に行く危険性は？
・犬が花火の音を怖がる理由は？ どうすればいいの？
・雷にも怖がる場合は？
・怖がっている犬を落ち着かせる方法は？
犬を花火大会に連れていかないで！
結論から言うと、犬を花火大会に連れていくことは非常に危険です。絶対にやめましょう。
特に心臓病やてんかんを持つ犬は要注意
特に危険なのが、心臓病やてんかんを持つ犬が花火大会に行くケースです。
ドンドンという低く大きい音や、花火の明るい光は犬を非常に興奮させます。
興奮することで不安症やパニックを引き起こす可能性や、血圧が上がり心臓病が悪化することが予想されます。
持病の有無に関わらず、犬を花火大会に連れていくことは控えた方が賢明です！
強い光もてんかんを誘発します。
夜間は多くの動物病院が閉まっている
当たり前のことですが、花火大会は夜に行われます。
花火大会の後に体調を崩してしまうといつもの動物病院が閉まっている可能性が高いです。
夜間救急病院が近くになければそのまま亡くなったり、十分に治療を受けられないケースが想定されます。
夜間の体調不良は非常に危険です。
犬が花火大会に行く5つの危険性
実は犬にとって花火大会には様々な危険性があります。
大きな音でパニックとなり持病が悪化する可能性がある
先ほどにも述べましたが、花火の大きな音や強い光は犬を非常に興奮させます。
興奮からパニック状態となり、心臓病やてんかん発作が悪化する可能性があります。
花火が原因でてんかん発作が止まらない状態になることが
海外でも報告されています。
花火大会に行っていなくても自宅の近くで花火大会が開催されてしまい、
自宅の中でパニック状態となる場合もあります。
持病を持つ犬は特に注意しましょう。
迷子・脱走のリスクが高まる
花火の大きな音に驚いて犬が急に走り出して、犬が迷子・脱走してしまうリスクがあります。
花火大会の大勢の中で犬が迷子になれば、見つけ出すことは非常に困難です。
骨折などの怪我をする可能性がある
花火の大きな音に驚いて、犬が抱っこから飛び降りてしまうことがあります。
人混みの中で足を踏まれたりして骨折などの怪我をする可能性も考えられるため
非常に危険です。
持病が悪化するだけではなく、
骨折などの怪我をする危険性もあります。
熱中症のリスクがある
夜であっても熱中症のリスクは依然として高いです。
最近の日本は夜であっても気温30℃・湿度70％を超えるため
花火大会中に熱中症になる危険性はあります。
人の食べ物を食べてしまう可能性がある
花火大会には屋台や出店が多く立ち並び、
様々なご飯の食べかけやゴミが道路に落ちています。
犬にとってはご馳走がそこら中に落ちているようなものです。
人の食べ物を食べてしまうと急性膵炎や下痢になってしまうため
拾い食いのクセがある犬は特に要注意です。
屋台や出店に売られている食べ物は
犬にとっては毒に近いです・・・
犬が花火や雷の音を怖がる理由
犬によっては花火や雷の音を怖がる場合があります。
犬はどうして花火や雷の音を怖がるのでしょうか？
犬は人よりも聴覚が優れているから
犬の聴力は人間よりもはるかに優れており、
1km以上離れた距離の音でも聞き取ることが可能といわれています。
そのため、人が感じているよりもさらに大きい音として
花火や雷の音を感じています。
普段聞き慣れていない音だから
花火や雷の音は自然界では聞き慣れない音の一つです。
動物は普段聞き慣れていない音を本能的に回避する習性があるため、
花火や雷の音を過剰に怖がることがあります。
犬が花火や雷の音を怖がっている時の対処法
犬が花火や雷の音を怖がって震えている場合はどうしたらいいのでしょうか？
最も理想的な対処法は花火や雷の音が聞こえない場所に移動することですが、
それが難しい場合は「どうやったら犬を落ち着かせてあげられるか」を考える必要があります。
まずは犬を落ち着かせる
犬を落ち着かせるためには、何よりも先に飼い主様が落ち着く必要があります。
犬は人の気持ちを敏感に感じ取るため、
飼い主様の不安が犬に伝染しないようにしましょう。
犬に優しい声をかけながらブラッシングしたり、抱いたりしてあげてください。
触られるのが嫌いな子なら声をかけるだけでも大丈夫です。
おやつやおもちゃをあげる
花火や雷の音が収まったら、大好きなおやつやおもちゃをあげましょう。
花火や雷の音が聞こえると、おやつやおもちゃをもらうことができると学習させれば、
花火や雷の音で異常に怖がることを防ぐことができます。
サンダーシャツを活用する
犬の不安を解消し、雷対策としても売られているサンダーシャツです。
花火の音を少量から聞かせて慣れさせる方法もありますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
今回は、犬を花火大会に連れていく危険性や犬が花火や雷の音を怖がる理由について紹介しました。
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この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました！
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