【子猫を保護したら必ずすること5選】獣医がポイントを解説

タオルの上でくつろぐ子猫
道端でくつろぐ子猫

こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!

皆様は自宅付近や公園でウロウロしている野良猫の子猫を保護しようと思った経験はありませんか?

いざ子猫を保護しようとしても、「保護したら何をすべきか」「自宅で飼えない場合の対処法」など
分からないことだらけだと思います。

そこで本記事では現役獣医師で保護猫活動も行っている私が、

子猫を保護をしたらまず行うべきこと保護した子猫を飼育する時の注意点自宅では飼えない場合の対処法子猫の保護にかかる費用などを詳しく解説します!

この記事では以下のような疑問を解決します!

野良の子猫を見かけたらまずはどうしたらいいの?
子猫の捕獲方法は?
子猫を保護したらどうすればいいの?
保護した子猫を飼う時の注意点は?
保護した子猫を自宅で飼えない場合は?
子猫を保護したら動物病院に行くべき?
子猫の保護にかかる費用は?
保護した子猫が弱っていたらどうする?
保護した子猫は洗って大丈夫?

目次

野良の子猫を見かけたら最初にすべき2つのこと

タオルの上でくつろぐ子猫

野良の子猫を見かけたら保護する前に必ず確認しなければならないことをご紹介します!

本当に野良猫かどうか確認する

まずはその子猫が本当に野良猫なのかどうか確認してください。

地域で面倒を見ている地域猫であったり、子猫であっても誰かがすでに飼育している可能性もあります。

迷子対策としてマイクロチップを埋め込んでいる場合もあり、首輪をしていないから
野良猫であると決めつけないようにしましょう。

保護をする前に警察や動物愛護管理センターに相談して、迷子猫の捜索願いなどが出されていないか必ず確認するようにしてください。

・サクラ猫 (避妊去勢をした証拠として耳がサクラのようにカットされた猫)ではないか
・近隣の方が世話をしている地域猫ではないか
・迷子猫ではないか

上記のことをまずは確認しましょう!

親猫や兄弟猫がいないか確認する

保護しようとしている子猫の周囲に他の子猫や親猫がいないか確認してください。

兄弟猫が周囲にいる場合は、一時的に母猫が離れているだけかもしれないため
少し時間をおいて確認してみましょう。

母猫や兄弟猫もいた場合は、以下の2つの選択肢があります。

・母猫と兄弟猫を全て保護する
or
・保護はしない

母猫や兄弟猫をおいて、子猫を1匹だけ保護することはやめましょう。

子猫の捕獲方法

木登りをする子猫

野良猫は非常に警戒心が高いため、普通に手で捕まえるのは困難です。

捕獲器を用いた具体的な方法を確認しておきましょう。

野良猫の捕獲に必要なものを準備する

野良猫の捕獲に必要なものは以下の通りです。

・捕獲器
・捕獲後に猫を入れるキャリーケース
・バスタオル数枚
・軍手と長袖の服
・猫をおびき寄せるためのエサやおやつ

引っ掻かれても怪我をしないために軍手と長袖は必須です!

捕獲器については、他サイトで1万円以上のものを推奨している記事もありましたが
3000円台のもので十分です。

おやつは匂いが強く、猫が好きなかつお味のものをオススメします!

*捕獲器は地方時自体によっては無償の貸し出しを行っている場合もあります。

実際に捕獲しよう

捕獲したい子猫がよく出没する場所にエサを置いて、まずはエサがあることを数日間かけて学習させます。

人の存在を悟られないようにエサを置いたらすぐに立ち去るようにしてください。

エサの存在を覚えさせたら以下の手順で捕獲しましょう。

STEP
エサを入れた捕獲器を静かな場所に設置する
STEP
定期的に捕獲器を確認する
STEP
捕獲できたら、軍手とバスタオルを使ってキャリーケースに移動する

近隣の人に捕獲器を設置をしていることを周知したり、
連絡先を書いた張り紙などをするとトラブルを避けられます♪

子猫を保護したらするべき3つのこと

保護された3匹の子猫

無事に子猫を保護できたら必ずしなければならない3つのことをご紹介します!

すぐに動物病院へ連れて行く

子猫を無事に捕獲できたら怪我の有無や体調に関わらず、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

獣医師でしか判断できない病気の有無や
隠れた怪我がないか診察を受けましょう。

動物病院へ連れて行く前に、「保護した野良猫の子猫の診察は可能ですか?」と事前に確認することも重要です。

治療費の支払いの意思を伝えれば、ほとんどの病院が受け入れてくれるはずです。

・野良猫の治療費は保護した人に支払い責任があります。
・おおよその治療費は5,000〜10,000円程度です。

SNSなどで子猫を探している人がいないか確認する

保護した後にももう一度、TwitterやInstagramなどのSNSなどで子猫を探している人がいないか確認しましょう。

面倒ですが保健所や警察にも連絡して、迷い猫の捜索願いが出ていないかチェックしてください。

迷い猫であれば必死に探している飼い主の方がいらっしゃいます。
その方達のためにもご協力お願いします!

飼育する環境を整える

迷い猫の捜索願いも出ておらず、 SNSで子猫を探している方がいなければ
自宅で飼育する環境を整えていきましょう。

子猫の飼育に最低限必要なものを以下にリストアップします。

私が保護猫活動で実際に使用している商品のリンクも貼っておきますので
気になった方は是非チェックしてみてください。

・ケージ
・厚手の毛布
・食器
・フード
・猫用ミルク
・おもちゃ
・グルーミング用品

上記以外にもあると便利なものグッズもありますが、
まずは最低限必要なものから揃えて、生活していく中で必要になったら徐々に買い足していきましょう。

保護した子猫を飼う時の5つの注意点

保護した子猫

保護した子猫を自宅で飼う場合の5つの注意点をご紹介します。

すぐには懐かないと理解する

野良猫を飼育する時に最も大切なことは、

すぐには人間に懐かない」と認識しておくことです。

最悪の場合、生涯を通して人間に懐かないこともあります。

野良猫はペットショップで販売されている子猫とは全く別の生き物であると理解してください。

懐かせることを急がずに、距離を保ちつつ根気よく
猫と向き合っていく必要があります。

避妊去勢は必ず行う

無秩序な繁殖や多頭飼育崩壊を防ぐため、生後半年を過ぎたら避妊去手術を必ず行いましょう。

避妊去勢で防ぐことができる病気も数多くあります。

猫に健康で長生きしてもらうためにも避妊去勢は必須です。

猫を1匹だけで飼育する場合も避妊去勢は必須です!

動物病院で感染症の検査を行う

新しい猫を迎え入れる時にも当てはまりますが、

保護した野良猫を飼育する場合は動物病院で感染症の検査を行うようにしましょう。

特にすでに猫を飼育している場合は、先住猫に病気を感染させないことが重要です。

感染症の検査結果が出るまでは、先住猫との接触はさせないようにして
別の部屋に隔離しましょう。

トイレのしつけはできない可能性があると認識する

完全室内で猫を飼育していくのであれば、トイレを教えることが必要になります。

しかし、相手は元野良猫。簡単にはトイレを覚えてくれません。

トイレをしたそうに部屋の中をウロウロ歩いている仕草が見られたら
用意したトイレに連れて行くなどして少しずつトイレを教えていきましょう。

初めのうちは必ず粗相をしますが、怒らずに優しく根気よく教えましょう。

トイレの外にしてしまったウンチはトイレの中に入れておくと◎

最後まで飼育する責任を持つ

どれだけ猫が懐かなくても、トイレを覚えてくれなくても、

一度自宅に迎え入れた猫は最後まで飼育する覚悟と責任を持ちましょう。

厳しいことを言えば、野良猫を保護して一般の猫のように飼育していくためには
たくさんの努力と根気が必要です。

さらに、日々のご飯代や病気になれば治療費も安くはありません。

こうした苦労があることを事前に理解した上で、自宅に迎え入れるか判断してください。

保護した子猫を自宅で飼えない場合の3つの対処法

ケージに入った子猫

家庭の事情や金銭面で、保護した子猫を自宅で飼育できない場合もあると思います。

保護した子猫を自宅で飼えない場合の対処法をご紹介します。

動物保護団体や保護施設に連絡する

まずは、お住いの地方自治体の動物愛護相談センターに連絡してみましょう。

*東京都の場合は「東京都動物愛護相談センター」が犬猫の譲渡事業を行なっています。

動物愛護相談センターでは、地元の動物保護団体や動物病院と連携を取り、
殺処分を減らす取り組みが最近行われています。

SNSや里親募集サイトで里親を探す

主にTwitterなどのSNSや里親募集サイトで里親を探す方法もあります。

虐待目的で猫を引き取ろうとする悪い人間もいるため、譲渡する際は必ず相手が信頼できる人間か見極めるようにしてくだい。

例として、以下のような項目を相手に確認することをオススメします♪

・猫が好きかどうか
・過去の猫の飼育歴
・完全室内飼育が可能かどうか
・ペット飼育可能な住宅に住んでいるか
・家族に猫アレルギーの人はいないか
・野良猫の里親になることを家族は同意しているか
・予防接種や病気になった際の治療など必要な医療を施してくれるか
・猫を家族に一員として愛情を持って接してくれるかどうか

動物病院に引き取りを依頼することはNG

動物病院は飼い主様から治療費を頂いて、必要な医療を提供する場であり
無償で保護猫活動を行う保護施設ではありません。

動物病院に引き取りを依頼することは、動物病院に大きな負担を強いることになるため
絶対にやめましょう。

保護していた子猫が弱っていた場合

衰弱した保護猫

保護した時点で子猫が衰弱していた場合は特別な対応が必要です。

まずはバスタオルで包み、体温の低下を防ぎましょう。

動物病院に電話で相談する

バスタオルで包んで体温の低下を防いだら、動物病院に今の状況を電話で相談しましょう。

確認するのは以下の2点です。

・野良の子猫の治療を受け入れてくれるかどうか
・今すぐ動物病院に向かってもよいかどうか

いきなり動物病院に行っても、野良猫治療を引き受けてくれない病院であれば
治療を断られてしまいます。

そうなれば大きな時間のロスとなってしまうため、
動物病院を受診する際は必ず事前に確認するようにしましょう。

保護した子猫は絶対に洗わない!

保護した野良猫は身体が汚れていることがほとんどですが、
絶対にシャワーをしたり水で洗ったりしないでください。

*急激に体温が低下し、低体温症で死亡する確率が高まるからです。

汚れがひどい場合は毛についた汚れを優しく取る程度に留め、
身体の掃除は動物病院で行うようにしてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、子猫を保護をしたらまず行うべきこと保護した子猫を飼育する時の注意点自宅では飼えない場合の対処法子猫の保護にかかる費用などについて紹介しました。

以下の記事では、獣医師おすすめのキャットフード猫のおもちゃを紹介しているので、
こちらの記事もぜひ合わせて読んでみてください!

超人気おやつ:チュールについても丁寧に解説しています。
興味のある方は以下のリンクからどうぞ!

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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