【犬にカレーはダメ!】食べた時の対処法【獣医師解説】

犬が食べてはいけないカレーライスの画像
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こんにちは、獣医師もも (@juishi_momo) です!

この記事では、以下のような質問に獣医師が丁寧にお答えしていきます!

人にとってはとても美味しく健康的なカレーですが、実は犬にはとても危険な食べ物なんです!

目次

犬にカレーは絶対ダメ!

犬が食べてはいけないスープカレー

結論から言うと、犬にカレーは絶対に
食べさせてはいけません!

カレーの代表的な具材である玉ねぎカレーに含まれる香辛料が犬には非常に有害です。

少量を舐めるだけでもダメ

カレーのルーには非常に高濃度の玉ねぎ成分や塩や、香辛料が含まれています。

ほんの少しを舐めさせて程度でも大きな健康被害をもたらす可能性があります。
絶対にあげないように注意しましょう。

犬種や犬の大きさにもよりますが、体重が1〜3kg程度の小型犬では、スプーン大さじ杯 (15g)程度のカレーでも中毒症状が出ることも。

犬がカレーを食べてはいけない4つの理由

カレーが犬にとって有害な主な理由を4つご紹介します。

玉ねぎ中毒になる

カレーの具材である玉ねぎ

犬にとっては、カレーの代表的な具材である玉ねぎが最も問題となります。

玉ねぎには硫黄の成分が含まれており、これが体内でアリシンという成分に変化します。

人はアリシンを代謝することができますが、
犬は代謝できないため玉ねぎを食べてしまうとアリシンが赤血球を破壊してしまいます。

赤血球が破壊されると貧血になり、
最悪の場合死亡してしまいます。

玉ねぎは生の状態でも加熱した状態でも関係なく犬にとっては有害なので、
犬が盗み食いしないよう十分に注意してください。

刺激が強い香辛料が含まれている

カレールーには、小麦をベースに唐辛子クミンシナモンなどの香辛料が大量に含まれています。

小麦による食物アレルギーや、香辛料による消化管粘膜の刺激作用などで
犬が下痢をしてしまいます。

塩分が多すぎる

意外と見落としがちですが、カレーにはたくさんの塩が含まれています。

特に腎臓病や心臓病などの持病を持つ犬は要注意です!

食物アレルギーの原因となる

カレーには多くの食材が含まれるため、食物アレルギーを持つ犬にとっては
さらに危険な料理です。

カレーに含まれる犬に有害な食材は以下の通りです。

カレーに含まれる犬に有害な食材

・ニンニク
・チョコレート
・バター
・牛乳

犬は乳製品に含まれる乳糖を分解できないため、
乳製品を食べると下痢をしてしまいます。

犬がカレーを食べた時の中毒症状

カレーを食べて中毒症状に苦しむ犬

犬がカレーを食べた時の症状は、含まれる食材によっても異なりますが
おおよそ以下の通りです。

犬がカレーを食べた時の主な中毒症状

・嘔吐、下痢 (玉ねぎ中毒)
・元気や食欲がない
・心拍数が非常に高い
・呼吸が荒い
・発熱、貧血
・おしっこに血が混じる

上記のような中毒症状が見られたらすぐに動物病院を受診してください。

中毒症状は食べた何時間後から出る?

個体差がありますが、カレーを食べてから約5〜6時間以内に中毒症状が現れます。

*食物アレルギーの症状は1日以上経ってから出る可能性もあります。

カレーの中毒症状が出る危険量

犬種や年齢、基礎疾患の有無等で異なりますが、
一般的な犬のカレーの危険量について紹介します!

超小型犬 (1〜3kg)

超小型犬 (1〜3kg)は、玉ねぎ:5~15g程度 (スライス1枚)、
カレー:2〜5g (ティースプーン1杯)で中毒症状が出ることがあります。

本当に少しのカレーでも中毒になることがあります……

小型犬 (3〜10kg)

小型犬 (3〜10kg)は、玉ねぎ:25~50g程度 (小さい玉ねぎ半分)、
カレー:5〜15g (小さじ1杯〜大さじ一杯)で中毒症状が出ることがあります。

中型犬 (10〜25kg)

中型犬 (10〜25kg)は、玉ねぎ:50~100g程度 (通常の玉ねぎ半分〜1個程度)、
カレー:50g (大さじ3杯)で中毒症状が出ることがあります。

大型犬 (25kg〜)

大型犬 (25kg〜)は、玉ねぎ:100~200g程度 (通常の玉ねぎ1個程度)、
カレー:100g (大さじ6杯)で中毒症状が出ることがあります。

犬がカレーを食べた時の対処法

カレーを食べて動物病院で治療を受ける犬

犬が目を離した隙にカレーを食べてしまったり、舐めてしまったりした場合の対処法について解説します!

結論から言うと、「自宅で様子見は危険!」です。

その他の上位サイトで、「自宅でしばらく様子を見る」「水を飲ませる」「自宅で吐かせる」などの誤った対処法が解説されています。

これらは獣医師ではない人がやりがちな、非常に危険な対処法です。
症状を悪化させてしまうリスクがあります。

自宅で様子を見ていても犬の具合が悪くなる一方で、
何一つメリットがないことを覚えておいてください。

まずは動物病院に連絡する

犬がカレーを食べたり、食べた可能性がある場合は
すぐにかかりつけの動物病院に電話で相談しましょう。

獣医師から電話で指示があるので、その指示に従ってください。

①食べた量
②食べた時間
③入っていた具材や調味料
④現在の犬の様子
⑤中毒症状の有無

①〜⑤を落ち着いて獣医師に伝えてください。

当時の情報が詳細であればあるほど、診察・治療がスムーズになります。
できる限りの内容をメモしておいてください。

自宅でできることはない

少し厳しい言い方になってしまいますが、獣医師ではない人が
自己判断で自宅で様子を見ていても何一つ改善することはありません。

早期診断と早期治療は医療の鉄則です!

獣医師が飼い主様からの情報をもとに、「自宅で様子を見て」という判断をしたならば
その指示に従いましょう。

カレーの誤食は命の危険に関わる問題なので、必ず獣医師にご相談ください!

カレーや玉ねぎ以外に犬が食べてはいけない食材

犬が食べてはいけない食材

普段私たちが当たり前のように食べている食材でも、犬が食べると危険である食材は数多くあります。

死亡する可能性がある超危険な食材

少量でも犬が死亡する恐れがある超危険な食材は以下の通りです。

死亡する可能性がある超危険な食材

・ネギ、ニラ、ニンニク、らっきょう
・チョコレート
・ブドウ、レーズン
・アボガド
・お酒類

体調を崩す可能性がある危険な食材

犬が食べると体調を崩す可能性がある主な危険な食材は以下の通りです。

体調を崩す可能性がある危険な食材

・人間用の乳製品 (牛乳・ヨーグルト・アイスなど)
・加工肉 (ハム・ベーコン・ソーセージなど)
・イカ・タコ・カニ・エビなど
・シチュー・ポトフ

少量でも危険なため、
人用の食材は基本的にあげないようにしましょう。

まとめ

犬が食べてはいけないカレー

いかがでしたでしょうか?

今回は、犬がカレーを食べてはいけない4つの理由食べた時の症状対処法などについて紹介しました。

以下の記事では、獣医師おすすめのドッグフードおもちゃサプリメントを紹介しているので、
こちらの記事もぜひ合わせて読んでみてください!

犬と猫の超人気おやつ:チュールについても丁寧に解説しています。
興味のある方は以下のリンクからどうぞ!

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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